混沌J2の今後を展望するLIVE(J論)【4/10(木)21時】

「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

ねちっこくペナルティキックを獲得した後半戦。そしてターニングポイントもペナルティキックだった。【2023シーズンレビュー⑤】(24.1.11)

▼ペナルティキック獲得数が後半戦に激増

昨年12月、J1昇格プレーオフ決勝は2本のペナルティキックによってスコアは11。年間順位で上位の東京VJ1昇格の権利を勝ち取った。

2本のペナルティキックはいずれも事故的だった。東京Vの森田にとっては手に当たってしまったアクシデント。清水の高橋にとっては自分でもなぜあそこで滑ったかわからないと振り返る、サッカーの怖さを物語るシーンだった。

2本に共通しているのは、当然の話だが、相手ペナルティエリア内にボールも人も入り込んだから起きたことだった。J1昇格プレーオフ決勝という大舞台でも、ペナルティキックは大きな存在感を示した。

 

時崎栃木がこの2年間でペナルティキックからゴールを奪ったのは、わずかに3本。

時崎栃木1年目となった2022シーズンはゼロだった。

「最近、PKの得点ないよね?」

そんな声が囁かれたシーズン。実際に集計を取ると結果はゼロだった。このシーズンの総得点数は「32」で断トツでリーグ最下位。ペナルティキックは例年、総得点数の10%程度を占めるのが健全な状態と言えるので、2022シーズンは明らかに少なかった。

 

ペナルティキックの獲得数において、直近のシーズンで特筆すべきは2020シーズンだ。このシーズンはペナルティキックから年間で5ゴールも奪っている。

そう、このシーズンは明本考浩(現・浦和)がいた。明本はこのシーズンに年間7ゴールを奪うが、そのうち3ゴールがペナルティキックからだった。近年の栃木SCでは断トツの数字になる。

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