ねちっこくペナルティキックを獲得した後半戦。そしてターニングポイントもペナルティキックだった。【2023シーズンレビュー⑤】(24.1.11)
▼ペナルティキック獲得数が後半戦に激増
昨年12月、J1昇格プレーオフ決勝は2本のペナルティキックによってスコアは1対1。年間順位で上位の東京VがJ1昇格の権利を勝ち取った。
2本のペナルティキックはいずれも”事故的”だった。東京Vの森田にとっては手に当たってしまったアクシデント。清水の高橋にとっては”自分でもなぜあそこで滑ったかわからない”と振り返る、サッカーの怖さを物語るシーンだった。
2本に共通しているのは、当然の話だが、相手ペナルティエリア内にボールも人も入り込んだから起きたことだった。J1昇格プレーオフ決勝という大舞台でも、ペナルティキックは大きな存在感を示した。
時崎栃木がこの2年間でペナルティキックからゴールを奪ったのは、わずかに3本。
時崎栃木1年目となった2022シーズンはゼロだった。
「最近、PKの得点ないよね?」
そんな声が囁かれたシーズン。実際に集計を取ると結果はゼロだった。このシーズンの総得点数は「32」で断トツでリーグ最下位。ペナルティキックは例年、総得点数の10%程度を占めるのが健全な状態と言えるので、2022シーズンは明らかに少なかった。
ペナルティキックの獲得数において、直近のシーズンで特筆すべきは2020シーズンだ。このシーズンはペナルティキックから年間で5ゴールも奪っている。
そう、このシーズンは明本考浩(現・浦和)がいた。明本はこのシーズンに年間7ゴールを奪うが、そのうち3ゴールがペナルティキックからだった。近年の栃木SCでは断トツの数字になる。
(残り 1794文字/全文: 2440文字)
この記事の続きは会員限定です。入会をご検討の方は「ウェブマガジンのご案内」をクリックして内容をご確認ください。
ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。
会員の方は、ログインしてください。
外部サービスアカウントでログイン
Twitterログイン機能終了のお知らせ
Facebookログイン機能終了のお知らせ