「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

ここ数試合の良い流れを自らぶった切る痛恨の敗戦。「前へ」「徹底」が希薄に。【J2第29節 ザスパクサツ群馬戦 レビュー】(23.8.7)

2023明治安田生命J2リーグ第29節

2023年8月6日19時キックオフ 正田醬油スタジアム群馬

入場者数 10,823

ザスパクサツ群馬 1-0 栃木SC

(前半0-0、後半1-0)

得点者:47分 平松宗(群馬)

天候 曇り
気温 30.5℃
湿度 61%
ピッチ 良

<スターティングメンバー>

GK 41 藤田 和輝
DF 23 福島 隼斗
DF 16 平松 航
DF 6 大森 渚生
MF 3 黒﨑 隼人
MF 8 髙萩 洋次郎
MF 4 佐藤 祥
MF 30 福森 健太
FW 19 大島 康樹
FW 37 根本 凌
FW 36 山田 雄士
控えメンバー
GK 1 川田 修平
DF 21 吉田 朋恭
DF 5 大谷 尚輝
MF 31 石田 凌太郎
MF 45 安田 虎士朗
FW 38 小堀 空
FW 99 イスマイラ

64分 髙萩→安田
64分 大島→小堀
78分 黒﨑→石田
78分 福森→吉田
81分 山田→イスマイラ

 

▼怖さのない攻撃

栃木も堅い、群馬も堅い。

00がもっとも確率の高いゲーム内容だったが、栃木が課題とするリスタートの守備でファーで競り負けて失点し、勝負を持っていかれた。

 

前半の守備は悪くなかった。

群馬のビルドアップに対し、中を締め、栃木のボランチの脇(ボランチ脇、ウイングバック脇、CB前)に入って来るボールにもマークを受け渡しながら潰し、ほぼほぼ群馬を前進させなかった。

そのうち群馬が背後への“見せ球”を入れてきたが、これも最終ラインが難なく対応。前半の群馬のシュート数をゼロに抑えていた。

群馬がビルドアップ時にGK櫛引まで下げたときに山田らがロングプレスのスイッチを入れると、GK櫛引がキックミスを犯すシーンもちらほら。相手コートで圧力を掛けながらボールを回収できていた。

 

ただ、問題だったのは奪ったあとの攻撃だ。

序盤こそ、髙萩が大きなサイドチェンジから福森を活かす攻撃が見えていたが、福森のサイドの仕掛けに対して相手サイドハーフが下がってサイドバックと2人で対応するようになるとサイド突破が苦しくなった。

群馬は栃木ボールになると4-4-2ブロックを敷き、堅い守りを構築。ブロックを崩す状況をほぼ作り出せなかった。大島が言う。

「相手がサイドのケアを厚くしたとき、栃木は後ろの3バックが自由にボールを持てる状態。そこから2シャドー、2トップの関係でコンビネーションを入れるとか、もう少しパス交換があってもよかった。僕がFWから引いて真ん中で起点を作るとか。サイドでは(福森)健太君とクロ(黒﨑)が起点になっていたが、真ん中の起点がなく、相手は中を締めないでも外に対応できていたので守りやすかったと思う」

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