「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

残りは15試合。タフな残留争いに必要なものは?【Column】(21.9.3)

▼残留争い経験者・乾大知が説く「犠牲心」

残りは15試合。J2の残留争いは、13位秋田から22位相模原まで勝点10差にひしめく大混戦だ。

栃木は前節、アウェイで愛媛に1対0で勝利し、12試合ぶりとなる勝利をあげた。勝点26で順位は17位につける。

運も味方につけた辛勝ではあったが、喉から手が出るほどに欲しかった勝利を手にできたという事実は大きい。今週のトレーニングを取材しても、選手たちは一喜一憂こそしていないが、憑き物が取れたかのように雰囲気が少し明るくなったのを感じる。

佐藤が「こうすれば勝てるというイメージを持てたことは大きい」と話すとおり、今のチームがすがるのは前節愛媛戦の一勝であり、勝てたという感覚だろう。13試合ぶりに出場し、今季初となるフルタイム出場を果たした乾は「全員で声を掛け合いながらプレーしないとラインは上がらない。しっかりと声を出してやることができた」と最終ラインからリーダーシップを発揮。チームがずっと課題としてきた「コンパクトさ」を再構築し、コンパクトなフィールド上で栃木の強みである球際の迫力などを出すための原動力となった。主将の柳は「闘う意識レベルがすごく上がったと思う。試合に出ている選手だけではなく、ベンチの選手、スタッフ、チームのすべての人間が勝つために高いモチベーションを持って試合ができた」と振り返った。

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