J1第7節全試合振り返りLIVE(J論)【3/31(月)22時】

「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

守備連載① 光った矢野貴章のプレス&プレスバック。肝となる「第二バイタルエリア」の管理。【守備のここを見よ】(20.4.12)

 

▼矢野貴章のプレス&プレスバックこそ栃木のFWに必要な守備

開幕節V・ファーレン長崎でもFW矢野貴章のプレス&プレスバックが良かった。正直、ベテランFWがあれだけやってくれるのか、と思ったものだ。

その守備を軸に守備の基礎基本をまとめてみたい。

なお、この連載の本文には随所に松田浩著『詳しいことはわかりませんが、サッカーの守り方を教えてください』(カンゼン、構成・鈴木康浩)を引用している。

この本は、松田浩の代名詞であるゾーンディフェンスの守備の基礎基本を一問一答形式でまとめた書だが、現代サッカーの守備の基礎基本にも通ずるので引用は可能だ。そして今季、4-4-2で守備構築をする栃木の守備を見るときにも大いに参考になる。

 

今季の栃木はできるだけ前から奪うことを主とした守備を実践している。

では、そもそもプレッシングはいつスタートすればいいのか? 答えはこうだ。

 

4-4-2のゾーンディフェンスを組むならば、サイドハーフがプレッシングのスタートエリアになります。ただ、その前にまず2トップが相手に規制をかけてサイドに追い込むことが不可欠です。

 

サイドハーフがプレッシングのスタートエリアになる、というのは下図のとおり。白丸のエリアで相手のボールホルダーにプレッシャーをかけて追い込みたいという狙いだ。

FWがボールを白丸のエリアの追い込むことができれば、ボールの基準点が変更したことに伴い、サイドハーフをファーストディフェンスとし、全選手が一斉にスライドしながらサイドで受けるボールホルダーにプレッシャーをかけることができる。

 

2トップが相手のボールをサイドに追い込まないといけない理由はこうだ。サッカーにはこういう原理原則がある。

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