「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

【インタビュー】栃木SC 新里裕之テクニカルディレクターインタビュー後編 ~今すべきことは何か~「たとえお客さんが一人でも全力を尽くして、今日は最高だったと思ってほしいし、そのようにするのが我々の使命です」

激動の今オフ、チーム強化の中心を担った新里裕之テクニカルディレクター。前編では、フィリップ・トルシエに薫陶を受けた新里氏の、クラブ作りのビジョンを中心に話を聞いた。

後編では、そのビジョンをいかに実行に移すのか、に重きを置いている。クラブを変革するために、今、何をすべきか。じっくり話を聞いた。

 

 >>>栃木SC 新里裕之テクニカルディレクターインタビュー前編 ~クラブ作りとは何か~「このクラブを愛するサポーターに絶対に損をさせてはいけない」

応援してくださる人たちに認知してもらう、そして愛着を持たれる、そこでちゃんと勝つ。

 

――先日クラブの新組織が発表されて、新里さんはテクニカルディレクターのまま強化のトップに立ちました。その立ち位置になって、改めて目指すもの、譲れないもの、もうすでに芽を育てている段階だと思うんですけど、何をベースにしてこれは譲れない、となるのか。その辺りはどういうイメージなんでしょうか。

「この先のことは今年1年で色々なことが決まってくると思っているんです。まず昇格。これはもちろんのことですが、これは譲れません。栃木SCJ3のチームではないということです。我々はJ2にいて、そこからJ1に行くクラブだという思い、これはずっと持ち続けたい。現実はJ3だ、という意見はあると思うし、理解はしています。でも、まず我々はそういうチームではないという思いをずっと持ち続けたいんです。上でやれるチームだし、力のある選手を呼べるクラブだと思っています。そのためにタイトルをしっかりとる。戻るべき場所にしっかりと戻る。そして、戻ったところから組織としての厚みを出していく。アカデミーとの直結、街との交流をさらに構築する。今も交流はあると思いますが、もっと色んな意味で、スポーツを通して街興しをする、そのためにクラブが栃木に必要な存在であり続ける。

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