【無料記事】【練習レポート】夏だ、祭りだ、平本一樹だ(17.7.14)
■まさしく自分のやりたかったサッカー
平本を支えたのは、痛みさえ消えれば、力を見せられるという自信だ。
「なんでこんなに痛えんだろ、早く試合に出てえな、頭にあったのはそんなことばかり。このまま終わったらどうしようという気持ちは不思議となかったですね。治れば、絶対にやれると思っていましたから」
ロティーナ監督、イバンコーチと話をするなかで、自身の特長である縦に仕掛けるプレーが求められているのはひしひしと感じた。いまのチーム戦術にフィットする手応えもある。
「空間でボールを受ける。前を向く。仕掛ける。無理だったら戻して、違う場所でまた受ける。まさしく自分のやりたかったサッカーなんです。全体の戦術もしっかりしていて、そのなかで僕の特長を生かせる。みんな、ドリブルが中にいっちゃうんだな。違うんですよ。あのプレーは誰にでもできる。海江田さんでもできますって。うそじゃない。これ、ほんと。相手は縦を切ってるんだから、横にドリブルできるのは当たり前。縦はメンタルです。止められるもんなら止めてみろのメンタル」
では、その縦に仕掛けるプレーは、いつ頃に見せてもらえるのか。
「復帰は……まずは湘南戦を目指します。まだメンバー発表されてないですよね。わからないじゃないですか」
と、相変わらずのへらず口である。当面の目標は、7月中の完全合流といったところだろう。フルメニューをこなせるようになれば、いよいよ視界が大きくひらけてくる。
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