黒田剛監督「ここ数試合出られずにいた黒川淳史のメラメラとした気持ちの強さが、この1点に押し込められていた」【いわきFC戦/試合後会見コメント+α】
■明治安田生命J2リーグ第6節
3月26日(日)14:00キックオフ
いわきグリーンフィールド/2,022人
いわきFC 0-1 FC町田ゼルビア
【得点者】町田/87分 黒川淳史
用兵も冴えた黒田剛監督
○黒田剛監督
–まずは試合の総括をお願いいたします。
「今日は雨が降り続く中、難しいゲーム展開になりました。やはりいわきさんのフィジカル的な強さ、またはインテンシティーの高さ、切り替えの速さ、そして徹底して背後にボールを入れてくることを含めて、彼らのサッカーに苦戦しました。ただ粘り強く一人ひとりが対応し、前半を無失点で抑えられたことが後半の良い流れに結びついたと思います。
後半はけがのあった髙江麗央を福島出身の宇野禅斗に代え、それから沼田駿也をサイドに入れて、縦に仕掛けられる槍を生かすことでクロスに対して、エリキと藤尾翔太の2枚がゴール前に入っていく形を作れました。またそういったオプションのほうが相手にとっては嫌なのではないかと、実践した結果、いわきさんも運動量が落ちてきて、ワンチャンスを生かせました。さらに途中から入った黒川淳史がここ数試合出られずにいたことでメラメラとした気持ちがありましたし、その気持ちの強さがこの1点に押し込められていました。
難しいアウェイ2連戦でしたし、ミッチェル・デュークやチャン・ミンギュがいない中で、こうして結果を勝ち取り、難しい状況を乗り越えることができました。7節勝ち点15を一つの目安としている中で、その数字を超えて、今後は貯金を積み上げる作業が続いていきます。6節を終えた段階で一つ多い勝ち点16を取れていることは、選手たちに称賛を送りたいと思います」
–ミッチェル・デューク選手が不在の中、変えた部分と変えなかった部分についてはいかがでしょうか。
「選手起用という点では、代わりに藤尾翔太を入れた形ですが、フィジカルの強いいわきさんを相手にした場合、デュークがいないことで苦戦を強いられた部分はあります。ボールが収まらないことや潰される回数もその分、多かったと思います。そうなることでなかなか攻めることができないのは予想されたことです。
藤尾が頑張ってくれた部分と潰された場面はかなりありましたが、後半の20分ぐらいまで頑張ってやってくれたなという印象です。ただ彼も若い選手ですし、今後の成長に向けて、気づいたことや発見できたことをトレーニングに生かして、励んでくれると思います。非常に良い機会を与えてくれたと思っています」
–ゴールを決めた黒川選手はこの間、メンバー入りできない試合もありました。ここまでの黒川選手はどう見えていましたか。
「もちろんトレーニングも頑張っていた選手ですが、どうしても交代枠やチーム事情でベンチ入りが難しい状況でした。今節に関してはデュークもおらず、この1週間は非常に高いモチベーションで取り組んでくれました。
やはり1点を取りに行きたい展開の中で、黒川は非常にゴールを取る嗅覚のある選手です。エリキのスピードを外して、彼に賭けるという一つのチャレンジでしたが、こちらの意図をしっかりと汲み取って、得点に結びつけてくれたことに関しては、非常に評価できると思います」
–いわきには青森山田高校時代の教え子である嵯峨理久選手と山下優人選手がいました。彼らの成長ぶりはどう映りましたか。
(残り 2987文字/全文: 4375文字)
この記事の続きは会員限定です。入会をご検討の方は「ウェブマガジンのご案内」をクリックして内容をご確認ください。
ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。
会員の方は、ログインしてください。
外部サービスアカウントでログイン
Twitterログイン機能終了のお知らせ
Facebookログイン機能終了のお知らせ