「ゼルビアTimes」郡司聡

「町田のフットボール」構築に向けた体制一新。後任人事の方向性は?【大友健寿社長インタビュー】

クラブはシーズン残り4試合の段階で現強化体制とランコ・ポポヴィッチ監督の退任を発表し、来季以降の体制刷新が決まった。今季は3試合を残すものの、来季に向けた体制構築が急がれる中、クラブのトップである大友健寿社長を直撃した。

転機となった横浜FC戦。終了間際の被弾に沈んだ

▼3カ年計画を宣言している以上は…

――素朴な疑問として、なぜ残り4試合の段階で退任発表をされたのでしょうか。
「まずは順を追って、お話しさせてください。振り返ればいろいろなタイミングはあったかもしれませんが、まず今季に関しては、現体制を支えるという決断をしてきました。その中で唐井直GMもお話しされていたように、残り10試合の段階でどうまくやっていけるか。連勝できるかと見ていましたが、横浜FC戦、岡山戦、山口戦と3連敗を喫し、続く東京V戦も最後の最後で勝ち切れない試合となりました」

 

――残り10試合の段階で迎えた首位を走る横浜FC戦が一つの勝負どころだったと。
「横浜FC戦の結果により、選手たちが相当気落ちしていると感じました。敗戦のダメージも大きく、それによって、余計にここまでのシーズンの疲労感がドッと出るだろうなと思っている中で、次の岡山戦の完敗にもつながっていきました。ただ岡山戦に関しては、残念ながら集客の面も含めて、クラブとしても完敗と言える内容でした。その後も終盤の失点の仕方が同じでしたし、現体制を支えると決めている以上、可能性がある限りはあきらめないという姿勢ではありましたが、退任発表を先にしたのも、4連勝の先に何が見えるか。選手たちにクラブとしての意思を伝え、覚悟を決めてほしかったですし、4連勝フィニッシュを見たかったことが、大きな理由の一つです」

 

――退任発表が選手たちの発奮材料になればと。
「退任する旨を選手たちに伝えた際も話しましたが、まずは直近の徳島戦に勝利して、彼らを上回り、ホーム2連戦も当然勝ちましょうと。また最終節の新潟戦は、もしかしたらJ1昇格のセレモニーを見ることになるかもしれないが、一泡吹かせた上でセレモニーを見ようと伝えました。サポーターのみなさんの間では「遅い」「なんで?」という思いはあったかもしれませんが、悩みに悩んだ末に残り4試合の段階での発表をしました」

 

――今回の強化上層部の2人とポポヴィッチ監督の退任は大きな決断だったと思います。決断に至った経緯と理由は?

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