「ゼルビアTimes」郡司聡

【★無料公開】森村昂太(クリアソン新宿)/研修、テレアポ、商談、そしてサッカー…。「今振り返ると、激動の1年でした」【インタビュー/前編】

仕事中の森村昂太(クリアソン新宿提供)

▼「最初はカオスでした(笑)」

–聞くところによると、テレアポもしているとか。
「業務内容が企業担当に変わった7月ぐらいから、企業側とお取り組みをさせていただくために、電話でアポを取って商談をすることもあります。生まれて初めてのテレアポです(笑)。最初は何も分からず、なりふり構わずといった形で行っていましたが、「こういう者です」といかに自分のことを短時間で知ってもらえるかに焦点を当ててテレアポをしていました」

 

–なるほど。なぜ会社として大学体育会生に事業を行っているのですか。
「クリアソンは、スポーツを通じて社会に豊かさを届けるために活動をしています。スポーツで培ってきたものを社会の中でどう生かすか。学生時代のスポーツで培ったものが実際の社会の中で発揮されないのはもったいないので、その力を発揮できるような環境作りとも言い換えられると思います。クリアソンでは体育会系の学生に特化した形で主にスポーツに精通してきた学生のキャリアや就職活動の支援をしています。年間で3000人程度の学生と出会います」

 

–素人質問ばかりで恐縮です。まさかテレアポまでされているとは…。
「自分も今はこれだけ話せていますが、最初はカオスでしたよ(笑)。商談までどうやって持っていくか。それがポイントになる中で、33歳にもなって恥ずかしいのですが、ビジネスの経験がないため、自分の武器は20年までプロ選手をやっていて、スポーツに精通しているということ。お電話でお話をさせて出ていただく中では、自己紹介の時にプロ選手であったことに触れています。企業側と商談する上で、スポーツの価値を高めるために、学生を中心としたキャリア支援を広げていることを念頭に置き、クリアソンの理念を伝えることを意識しています」

 

–これまでの成果はどうでしょうか。
「支援をしている学生に内定が出て、新しいキャリアをスタートすることがビジネスパーソンとしての一つのゴールです。その前段階として数えるほどですが、商談をして成立した企業が何社かあります」

 

–具体的にはどんなプロセスだったのですか。
「例えば、転職サイトをチェックして、「スポーツ人材を積極に採用する」と記されている企業はクリアソンの事業に興味を持ってくれる可能性があります。先ほどテレアポの話をしましたが、最初はメールで「クリアソンはこんな企業です」とお伝えして、そこから電話をかける形です。午前中にメールを送り、13時ぐらいには「勝負する」というマインドセットが必要で、恥ずかしい話ですが、気持ちのスイッチを入れて、覚悟を決めて電話をしています」

 

–サッカーもそうですが、そうした成功体験の積み重ねですよね。
「きれいごとに聞こえるかもしれませんが、ただ企業側と学生をマッチングさせるだけではなく、満足した状態で学生には働いてほしいと思っています。企業側にとっても、「この学生と一生仕事をしていきたい」と思っていただけるぐらいの精度でマッチングさせることが理想です。そうした両者の在り方を突き詰めていく。それがクリアソンです」

 

–学生は、他の就活エージェントにも相談をするでしょうから、学生との信頼関係の構築も重要ですね。
「以前の自分はCA(キャリアアドバイザー)という立場で学生と向き合ってきました。その学生のキャリアを真剣に考える立場として、10回近く面談を重ねることもあります」

 

–やりがいという意味ではいかがでしょうか。
「学生が輝き、入社した企業の戦力として、その企業を強くした時に自分たちの介在価値があります。入社後の実績まで追いかけられるかどうか。それは別問題ですが、支援した学生が会社の業績に貢献したとか、そこまで介在できた時にやりがいにつながるのかもしれません。フェーズとしては、まだそこまで行っていないため、その部分が今のコアなやりがいになっているわけではありませんが、今後は追い求めていきたいです」

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