「ゼルビアTimes」郡司聡

【★無料公開】J2第18節・水戸×町田/水戸・西ケ谷隆之監督、ロメロ・フランク選手、町田・相馬直樹監督コメント(3,007文字)

■明治安田生命J2リーグ第18節・6月12日(日)13:00キックオフ
ケーズデンキスタジアム水戸/4,280人
水戸ホーリーホック 2-2 FC町田ゼルビア
【得点者】水戸/77分 ロメロ・フランク、83分 三島康平 町田/10分 鈴木孝司、90+4分 鈴木孝司

 

■西ケ谷 隆之監督(水戸)
——まずは試合の総括をお願いいたします。
「3連戦の最後ということでメンバーを入れ替え、フレッシュな選手を入れたことで試合の入りに関しては、良い形でできたと思います。ただ、警戒していた形で失点をしたことにより、自分たちでペースダウンしてしまった前半だったと思います。後半に関しては自分たちでボールを動かしながら攻撃をすることができました。そして一時逆転することができましたが、ゲームクローズの部分でチームの幼さが出てしまいました。内容としてはドローという結果が妥当だと思います。悪い内容なりにも、勝ち切ることができればチームとして成長できると思いますが、まだまだトレーニングをしろ、もっと成長しないといけないよ、と忠告されたようなゲームだったと思っています。次も昇格組の山口戦。次に向けてしっかりとした準備をして、勝ちに持っていきたいと思います」

ーーこれまで全試合で先発出場をしている兵働選手を外して、今瀬選手と石神選手でボランチを組ませましたが、いかがでしたか?
「良いか悪いかということに関しては、どうでしょうという感じですが、どちらにせよ、若い選手だし、今後中心にならないといけない選手なので使った。町田は縦に速いサッカーをしてくるチームだし、中盤のボールの奪い合いでアップダウンが激しくなる中で前半は全体的に落ち着いたサッカーにはならないと思っていた。後半は兵働がチャンスを作ってくれるだろうという期待もあってジョーカーで起用した。若い選手がベテランに頼らずにゲームを作っていくことは必要。痛みも覚えて、レベルアップしていってもらいたいと思う」

ーーチームとしては久しぶりの2得点です。攻撃面の評価は?
「どうでしょう? 失点してからだったし。後半、相手の足が止まった影響もあったと思う。でも、J2において0-1の状況で、相手にブロックを作られたところをこじ開けるのはすごく大変な作業。左右の揺さぶりだったり、徹底する部分とアイディアの部分はすごく大事だと思っているので、リスタートやスローインの中で点を取ったこともあるけど、相手を押し込んでいく中でいかにチャンスを作っていくか。点を取っていくのかという部分は大事なこと。そこは継続的にやっていかないといけない。僕自身も、選手たち自身も、まったく満足していないので、継続しかない」

ーー4試合連続ドローとなりましたが、その中でチームの成長を感じますか?
「毎試合成長している部分とまたかと思う部分があるが、上を目指していく上でいまはいろいろなことをポジティブに捉えていきたいなと思っている。昨季の状況がある中で、今季はこういう形で勝ち点を取りながら、自分を見付けてチームを成長させていくことは大事になる。チームの苦しみの部分を今後につなげていかないといけない。来月はまた連戦があるので、もっと出していけるように、選手たちももっとコミュニケーションを取ってやっていってもらいたいと思う」

ーー後半の勢いのある攻撃は、昨季の良いときのチームを彷彿させるものがありました。
「それよりも相手が落ちたところが一番だと思っています。ただ、その中で僕たちが落ちずにやれたことはすごく評価できること。攻守において、僕らは常にチャレンジャーだし、トライしていく。常にアクションしていく中で守備では相手に食らい付いていくし、攻撃では徹底してしかけていくことを目標としている。ちょっとずつだが、ゲームの中でそういう場面が増えてきている。本当なら試合開始からその回数を多くしていきたい。90分間プラスアディショナルタイムまで水戸らしく戦えるようになるために、もっともっと成長していかないといけないと思っている」

 

■MF 8 ロメロ フランク(水戸)
変な力を入れずにスムーズに打てた
「とにかく勝ちたかったので悔しい。残念な結果になった。せっかく逆転できたので、勝ち点3を取りたかったけど、相手もあきらめずに戦ってきた。ポストプレーを言われていたし、シュートも打てと言われていて、一発目のチャンスで決めることができて良かった。ロングスローは、何回か良い形があったので、自分のところに来たらシュートを打とうとイメージしていたので、ゴールという形で決められて良かった。変な力を入れずにスムーズに打てて良かった。自分の好きな形ではなかったけど、決めることができて良かった。(最後の失点について)リードしたあとの時間の使い方が重要。うまく時間を使えるように、これから経験を積んでいきたい」

 

■相馬 直樹監督(町田)
ーーまずは試合の総括をお願いいたします。
「2時間か3時間ぐらいかかるでしょうか。まずは町田から離れたここ水戸まで、たくさんのサポーターのみなさまに集まっていただきました。まずはありがとうございますとお伝えしたいと思います。ただわれわれに期待して集まっていただいたみなさまには、情けない姿しかお見せすることができなかったと思っております。ものすごく勇気のないプレー、そして連戦と長い移動できついことは分かっていますが、相手も19時キックオフのナイトゲームを戦い、今日13時キックオフの試合を迎えるという同じ状況で戦っています。その中で特に後半は誰かがやってくれるだろうというプレーに終始したと思っています。わざわざ遠くから足を運んでいただいたみなさまには、最後の同点ゴールは喜んでいただけたかと思いますが、ただ総じて、お見せしたくないようなプレーを見せてしまったと思っています。この連戦の中でどのようにマネジメントをして、選手たちが戦う姿勢を持ってピッチに立ち、戦っていくかということに関して、できていませんでしたから、私の力不足だったという言葉に尽きると思います。勝った負けたという話をする前に、残念なことが多々見受けられましたので、集まってくださった方々にはお詫びを申し上げたいです。今後は2度と今日のようなことを繰り返すことがないように取り組んでいきたいと思います」

ーー勝ち点1の意味をどのように捉えていますか?
「残留を目指すわれわれにとって、アウェイでの勝ち点1は、非常に大きいものだと捉えています。ただ、前節・清水戦を見ていただいた方にはお分かりいただけるかと思いますが、前節できていた自分たちから戦う姿勢が今日はなぜできなかったのか。そういうことをもう一度、選手たちと向き合っていかないと今日の勝ち点1も無駄になってしまうかなと思っています」

ーー今日の試合でのポジティブな要素を挙げるとすれば何でしょうか?
「選手たちには『もう2度とこういう試合をするのは止めよう』と話をしましたし、今日は結果うんぬんではないと思っています。集まっていただいた方々に来た価値があったなと思っていただけたか。選手たちにはある意味、負けてしまうにしても、良い負け方をしようという話をしていますから、今日あのまま1-2で終わっていれば、お金を返さないといけないぐらいのゲームだったと思っています」

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