「ゼルビアTimes」郡司聡

【★無料公開】J2第25節・町田vs水戸/町田・相馬直樹監督、水戸・西ケ谷隆之監督、三島康平選手、平松宗選手コメント(3,349文字)

■明治安田生命J2リーグ第25節・7月24日(日)19:00キックオフ
町田市立陸上競技場/3,448人
FC町田ゼルビア 3-3 水戸ホーリーホック
【得点者】町田/15分 中島裕希、36分 中村祐也、49分 カルフィン・ヨン・ア・ピン 水戸/56分 佐藤和弘、78分 福井諒司、90分 佐藤和弘

 

■相馬 直樹監督(町田)
ーーまずは試合の総括をお願いいたします。
「まずはわれわれにとっては3連戦の最後となる試合に、たくさんの方々に集まっていただきました。ホームゲームではファン・サポーターの方々と数多く一緒に喜ぶことができていないので、今日はなんとか勝ちたいと思っていましたが、残念ながら勝ち点1のドローということで、勝利を喜ぶことができませんでした。非常に申し訳ないなと思っていますが、ファン・サポーターのみなさんが後押しをしてくれたことに感謝を申し上げたいと思います。

試合のほうは連戦の最後ということで、90分の中でどう戦うか。その部分で私自身の甘さといいますか、私の采配で選手たちの頑張りを勝ち点3に変えることができなかったと思っています。メンバー表を見た時点で、水戸さんが後半勝負で臨んできたことは想定内でしたが、前半に2点を取って、後半の立ち上がりに3点目を取り、そのあとにコンディションの面で自分たちの足が止まった、もしくは足を止めてしまいました。この結果は90分を通して、メンタルの部分を含めたゲームをコントロールし切る力を選手たちに与えられなかった私の責任だと思っています。

3点をリードした展開から追い付かれることは、選手としても、監督としても、記憶にありません。ただわれわれにとっては貴重な勝ち点1でもあると思っています。選手の頑張りで勝ち点1を取れたこと、前節のセレッソさんとの戦いの中で、非常にたくましさを出してくれた勢いのまま、今日の試合も勝ち切りたかったのですが、その力が足りませんでした。ただこの連戦を選手たちがアグレッシブに戦ってくれたことには感謝しつつ、夏場の試合が続いていきますので、自分たちの良い部分を出しながら、いろいろな部分の反省を踏まえて、次の試合に臨んでいきたいと思っています」

 

■西ケ谷 隆之監督(水戸)
ーーまずは試合の総括をお願いいたします。
「0-3の状態から3点を取ることは、1年のうちに何回もできるものではありません。勝ち点をしっかりと拾えたことは良かったと思いますが、0-3になるまではミスを含めたゲーム運びの部分が良くなかったことでゲームを苦しくしてしまいました。今後は三島がチームを離れますので、“三島ロス”にならないように、もう一度チーム作りをして、勝てるチームを作っていきたいと思っています」

ーー特に前半は3ラインの距離感が広がっていた印象でしたが?
「相手はプレスをかけてもボールを蹴ってくるので、セカンドボールの拾い合いや奪ったあと、奪われたあとのバランスで、マイボールにできませんでしたし、相手にボールを拾われてしまいました。前半の15分、20分の戦い方を徹底するという意味では、相手のほうが徹底してできていたのかなと思います。こちらとしては中途半端になったわけではないのですが、失点をしたことでバランスが崩れていってしまったのかなと思っています」

ーー平松選手を移籍後初先発させましたが、評価は?
「こちらが要求したことに対してはトライしてくれたと思います。コンビネーションはまだまだですし、彼の特徴をチームとして出すことはできなかったです。本来ならば、三島と平松の2トップを考えていたのですが、その共演がこの1試合で終わってしまいます(苦笑)。今度は彼が軸になってやってもらわないといけない。もう一つ補強で穴を埋めることができれば、高さはなくなるかもしれませんが、彼のスピードを生かした中でチームを構築していければと思います」

ーーあらためて三島選手は、水戸にとってどんな存在だったでしょうか?
「今年に関しては、彼はエースでした。チームが苦しい状況で何度も助けてくれた選手ですし、本当に感謝しています。移籍はこの世界ではよくあること。彼がステップアップしていったことはチームとして、本当はとても悔しいですが、意味があることだと思っています。彼を最後まで応援してくれたサポーターにも感謝しています。彼が4年半残してきた功績を評価してもらいたいと思います。2週間後に対戦しますが、サポーターのみなさんには今後も応援してもらいたいと思います。でも、次は敵なのでしっかり対策を練らないといけません。ただ、彼のストロングもウィークポイントも分かっているので、そこは楽しみにしたいと思います」

 

■FW 11 三島 康平(水戸)
自分らしく精いっぱいやっていきたい
「先制されて、その後立て続けに失点をしてしまった。後半の立ち上がりの失点ももったいなかった。でも、最後までみんなで気持ちを込めて戦えて、勝てなかったけど、良かったと思う。(試合前から「ありがとう三島」というゲーフラが掲げられていました)ちゃんと見たら泣きそうになってしまうので、見つつもなるべく見ないようにしていました(笑)。最初のチャントも長くて、それを聞いているだけで泣きそうになってしまいました。ヤバイ、ヤバイと思っていたのですが(苦笑)。最後点を決めたかったし、悔しい思いもあるけど、本当に感謝の思いしかない。

(チームメートからは何か声をかけられましたか?)『ありがとう』とか『頑張ってこいよ』という感じですね。2週間後対戦するので、楽しみですね。ホソさん(細川淳矢)には『ガッツリ削る』と言われています(笑)。まずその試合に出られるようにアピールをしていかないといけない。これから戦いが始まるので。いまは不安だったり、プレッシャーだったり、楽しみもあって、いろいろな感情がありますが、自分らしく精いっぱいやっていきたいと思う」

 

■FW 34 平松 宗(水戸)
誰も下を向いていなかった
「(前線と中盤の距離感が遠くなる時間が多くありました)間延びしているスペースをもっと早く見付けて、FWの一人が落ちたり、声を掛け合ったり、試合の中でしっかりやるべきだったと思う。(後半、システム変更後に勢いが出ました)間延びしているところを、トップ下に僕とユザさん(湯澤洋介)が入ったことで埋めることができた。トップ下というポジションを作ったことによってボールを拾えたり、パスを受けて中に侵入することができるようになったことで良くなったと思う。

3点を返せることはなかなかないので、次につながる引き分けだったと思うけど、3失点のやられ方は良くなかった。今日は追い付けたが、次は無失点に抑えて、得点を取って勝てるように、今日の3失点をしっかりと反省しないといけないと思う。(3失点目を喫したときのチームの雰囲気について)取られたら仕方がないので、次に行こうと。ヒョウさん(兵働昭弘)を中心に声を出すことができていたので、3点を追い付けたと思う。誰も下を向いていなかった。

(今日で三島選手がチームを離れます。サポーターから「平松頼んだぞ」という声が飛んでいました。前線の核としての自覚は?)三島さんとは少ししか一緒にプレーしていないのですが、これまでプレーを見てきた。穴を埋められるかは分からないけど、自分なりに埋められるようなプレーをしたいし、超えられるようなプレーをして、水戸のみなさんに認めてもらえるようになりたい。そのために練習から頑張りたいと思う。

(システムを変えたあとの攻撃面の狙いは?)前の枚数を増やして、三島さんをターゲットにそのセカンドボールを僕とユザくんが拾うことが基本的な狙いだった。相手のボランチとディフェンスの間でボールを受けることも狙っていた。相手も疲れてきていたし、流れもウチに来ていた。その中でボランチとディフェンスの間も空いてきたと思う。ユザさんとカズヒロさん(佐藤和弘)が入ったことで、うまくボールも回り始めた。前半よりは(町田のボランチとディフェンスの間が)空いていたかなと思う。個人的には1点ずつ返していこうという気持ちではいた。1点ずつ取ることで3点につながっていけばいいかなと思っていた」

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