「ゼルビアTimes」郡司聡

【速報・無料公開・元町田戦士の現在地特別編】加藤恒平所属のFKルダル・プリェブリャがモンテネグロ1部リーグを制覇。プロ人生初のチームタイトルを獲得!!

IMG_6057

 

▼加入2年目でたどり着いた頂点

 

現地時間の5月30日にモンテネグロ1部リーグ最終節が各地で開催され、2012シーズンにFC町田ゼルビアに在籍していたMF加藤恒平の所属するFKルダル・プリェブリャがリーグ優勝を達成した。

最終節にて、ベラネを4-1で下したルダルは、2位・スティエスカが引き分けたため、勝ち点3差でリーグ優勝を決めた。同試合では加藤も先発出場でチームの勝利に貢献している。

前々節終了時点で2位・スティエスカに勝ち点1差にまで縮められるなど、「どうなるかと思っていた」(加藤)。しかも前節の加藤は出場停止で試合には出られず、チームメートに勝利を託すしかなかったという。

「先週は引き分け以下だと順位が入れ替わる大切なゲームだったけど、その試合には出場停止で出られずに、本当に情けない思いと悔しい、自分に腹立たしい思いでいっぱいだった。助っ人で来ているのに、大切な試合で力になれないもどかしさはものすごくあった」

自身の出場停止を悔いた加藤の思いに応えるように仲間が勝利をつかみ、最終節での優勝へとつなげた。「本当にチームメートに感謝している」。加藤はそう言って仲間の奮闘に感謝の意を示した。

 

以下は、加藤本人からの町田サポーターへのメッセージーー。

 

「実は今週はずっと寝られませんでした(笑)。こういう経験は初めてで、これが優勝へのプレッシャーなのかと感じましたが、それがまた幸せでした。正直なところものすごくホッとしています。町田では降格を味わいましたが、あのときの経験があるからこそ、いまの自分があると思います。あれから2年で優勝を手にできたことは降格の経験と同じくらい、今後の自分の糧となるはずです。支えてくださった、家族をはじめ、すべての人に感謝の気持ちでいっぱいです。町田を辞めてからは半年間無所属で、その間にもたくさんの人たちが応援してくれていました。自分は独りじゃないと常に心強く思っていました。そういう人たちのためにも少しは恩返しになったのかなと思います。でも、僕のサッカー人生はまだまだこれからで、もっもっと先を見て大きなことを成し遂げる決意でいます。そのためにも、またしっかりと準備をしていきます。また結果を出すことで少しずつ恩返しができたらなと思います。あらためて支えてくださったみなさん、本当に本当にありがとうございました。これからもどうぞよろしくお願いします。もっと活躍してみなさんの目の届くところまで這い上がってみせます」

 

モンテネグロ1部リーグを制したルダルは、欧州チャンピオンズリーグ予備予選への出場権を獲得。その予備予選ではスコットランドのセルティックやセルビアのパルチザン・ベオグラードなどと対戦する可能性があるという。来季は欧州最高峰の舞台で戦う加藤恒平が見られるかもしれない。

Text by 郡司 聡(Satoshi GUNJI)

 

【プロフィール】
加藤 恒平(かとう・こうへい)
1989年6月14日生まれ、和歌山県新宮市出身。173cm/70kg。新宮サッカースポーツ少年団→ジェフユナイテッド市原・千葉ジュニアユース舞浜→ジェフユナイテッド市原・千葉U-18→立命館大学→FC町田ゼルビアを経て、2013年8月にモンテネグロ1部リーグのFKルダル・プリェブリャに加入。J2通算29試合出場(2015年5月31日現在)。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ