J1第7節全試合振り返りLIVE(J論)【3/31(月)22時】

HAMABLUE PRESS

大きな一歩……2025-J1第3節・横浜F・マリノス戦(A) マッチレビュー

 

▼2025明治安田生命J1リーグ 第3節

2月26日(水) 19:03キックオフ/日産スタジアム(17,115人)

横浜F・マリノス 0-0 横浜FC(Jリーグ公式サイト

 

試合2時間前、メンバー発表での驚きは、新井瑞希と新保海鈴が先発に名を連ねたことだった。

過去4回、日産スタジアムで行われたアウェイの横浜ダービーにおいて、横浜FCはすべて大敗を喫していた。同じ四方田修平監督が率いた2年前の試合でも、前半は0-0で折り返したものの後半開始早々に先制されると攻守のバランスが崩壊して0-5で敗れている。それだけに、試合2日前に四方田監督は「集中力を切らさずに、組織的にしっかり守らないといけない」と語っていたし、ユーリ・ララも「早い時間帯に失点しないこと」と、『まずは守備から』を強調していた。

新井はまさに守備意識の低さが弱点とされて横浜FCに来て2年間(23シーズン後半は神戸に期限付き移籍)、一度も先発出場したことがなかった。新保もキャンプでの序列は高かったが、やはり守備を不安視されて開幕戦はベンチスタートとなっている。開幕戦では後半途中から二人が同時投入され、攻撃力は発揮したものの、守備では相当に危なっかしいところがあった(幸い、FC東京が1点リードを守りきるモードに入ったためそこを突かれてやられることはなかったが)。

ただ失点を恐れて守りを固めていては、負ける可能性は低くなるかもしれないが、勝てる可能性も低くなる。「マリノスという大きい存在に対して、戦う姿勢を出して、ぶつかって、勝ちきっていく姿を見せ続けることが、この横浜という都市の中で自分たちの存在意義やステータスを上げていくことにつながる」と語った指揮官にとって、それは一つの賭けだったかもしれない。しかし横浜FCはマリノスと正面から挑んだ上で、史上初めてアウェイダービーで勝点1を手にした。

 


【選手交代】(横浜FCのみ)
5′ 武蔵→JP
70′ 小倉→ユーリ、山根→準弥
86′ 新井→村田、JP→慶治朗

 

 

▼攻撃は最大の防御

もちろん四方田監督も破れかぶれで賭けに出たわけではない。開幕戦のFC東京、前節の岡山と違い、マリノスのフォーメーションは4バックだった。相手が4バックであれば、3バック(守備時は5バック)の相手のようにミラーゲームでマッチアップされることなく、フリーでボールを受けて勝負するスペースがサイドにできる。「新井のサイドでの突破力、スプリント、オフザボールの動きが生きるゲームになる」。指揮官はまずそこに期待を持った。

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