【サッカー人気1位】京都にも中2日の日程にも勝利、「ミスをしないスピード」の大…

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【シリーズ】2024 シーズンレビュー vol.3……フルスロットル

 

2024シーズン、前年にまたしても最下位でJ2に降格した横浜FCトップチームは、再び“1年でのJ1復帰”を目標にスタートし、2位でその目標を達成した。3位・長崎との勝点差はわずか1ポイント。クラブ新となる8連勝を含む20戦連続無敗記録を作って首位争いも演じたが、最終盤に息切れし、ギリギリで決めた昇格だった。

前年にJ1を戦った選手たちの多くが残って挑んだシーズンだったが、それでも昇格は容易ではなかった。2025年、再びJ1を舞台にするシーズンの開幕に際し、昨季のトップチームがいかに戦ってきたかを振り返っていく。全5回の予定。

(文と写真/芥川和久)

 

▼雌伏の時

第11節・アウェイ長崎戦(4/21)で昇格争いのライバルに敗戦。シーズン3敗目を喫し(前回昇格時はシーズン通して8敗だった)、順位こそ4位につけていたが自動昇格圏の2位との勝点差は『6』に広がった。この試合からキャプテンのガブリエウが復帰していたが、長崎の攻撃を完封はできず、さらにンドカ・ボニフェイスが4枚目の警告を受けて次節は出場停止となったことも、雨の中で行われた試合だったこともあってチームやサポーターの雰囲気を暗くしていた。

ただ、すぐにルヴァンカップ1stラウンド2回戦・アウェイ岡山戦(4/24)が行われたことが救いとなった。長崎戦から中村拓海以外の10人をターンオーバーし、点の取り合いとなった試合は2-2で延長戦に突入(拓海は長崎戦から中2日でフル出場した)。延長戦でも1点ずつを取りあって3-3で試合は終わり、PK戦を制して3回戦に駒を進めた。

 

▲第11節で90分出場し、中2日でルヴァンカップ120分を戦った中村拓海。天皇杯2回戦でも120分のあと中2日でリーグ戦を90分、夏場の天皇杯3回戦90分のあとに中3日でリーグ戦フル出場があり、頑張れるところを見せた。櫻川ソロモンの居残り『ソロモン改造計画』でも毎日居残って何十本もクロスを上げていた、根性派のZ世代

 

「競争がチーム内で生まれることが強くなるには必要。リーグ戦では良い内容でなく結果も伴っていないけど、こういうところから流れが変わっていけばいい」。試合後にベテランの和田拓也が語ったように、控え組が死闘でつかんだ勝利は確実にチームの雰囲気を上向かせた。特に、先制されてから同点に追いつく見事なミドルシュートを突き刺した小倉陽太は、後の3回戦も通じて横浜FCにとってのニューヒーローとなっていった。

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