しれっと姿を現した堅調な栃木。中断期間中の準備が実り、アウェイで難敵熊本を下す。【J2第25節 ロアッソ熊本戦 レビュー】(24.8.4)
2024明治安田生命J2リーグ第25節
2024年8月3日19時キックオフ えがお健康スタジアム
入場者数 5,178人
ロアッソ熊本 0-2 栃木SC
(前半0-1、後半0-1)
得点者:12分 大森渚生(栃木)、62分 宮崎鴻(栃木)
気温 33.2℃
湿度 53%
ピッチ 良
<スターティングメンバー>
GK 27 丹野 研太
DF 13 坂 圭祐
DF 2 平松 航
DF 33 ラファエル
MF 23 福島 隼斗
MF 22 青島 太一
MF 24 神戸 康輔
MF 18 川名 連介
FW 19 大島 康樹
FW 15 奥田 晃也
FW 32 宮崎 鴻
控えメンバー
GK 1 川田 修平
DF 17 藤谷 匠
MF 10 森 俊貴
MF 16 玄 理吾
MF 6 大森 渚生
FW 29 矢野 貴章
FW 42 南野 遥海

10分 ラファエル→大森
46分 奥田→森
60分 青島→玄
60分 川名→南野
90分 宮崎→矢野
▼暑さ対策とミドルゾーンの守備
「熊本もこんなに暑いのはここ2週間くらいなんですよ」
試合前、現地のメディアの方が話していた。中断期間中の熊本はチーム練習を少しでも気温が落ちる夕方を選んでやっていたという。
熊本空港に着いた時点で鉛のようなじめっとした空気の塊が口の中に飛び込んでくる感覚を覚えた。そして、宇都宮よりも明らかに日差しが強い。ジリジリと体力が削がれるのが直感的にわかった。
これでサッカーをやるのは大変だ。熊本にプレッシャーを剥がされ続ける展開はきついぞ。それが試合前に容易に想像できたことだった。
「暑いんですけど、割り切って選手たちが戦ってくれたことがまず良かったです」
試合後、小林監督が開口一番に言った。
このアウェイ熊本戦を選手たちが”割り切って”戦えた理由は大きく2つあるように思う。
一つは、暑さだ。
19時のキックオフの時点で気温は33℃。今季の栃木が試合で体感する最高気温だ。さすがに90分間ハイプレッシャーで戦い切るわけにいくまい。
小林体制になって以降、指揮官は「苦しいときにいかに足を動かし、ボールをちょこちょこと扱って細かいことができるか」を一つのテーマにしてきた。
練習メニューにもちょこちょこと動いて負荷を上げながらボールを扱う、アジリティを上げるメニューを組み込み、ここ最近は繰り返している。
苦しいときにいかに精度を落とさずにプレーできるか――。
3週間にわたる中断期間中、そのテーマはリスタートにも向けられていた。暑いなかでサッカーをやるとどうしても活動量が落ちる。ましてや熊本が相手となればボールを動かされ、苦しい時間は必ず訪れる。そのときにキーになるのはリスタートだ。この中断期間中には、ゲーム形式で負荷を上げつつ、心身ともに苦しいときにリスタートを組み込み、一本一本に集中することを繰り返してきたという。
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