「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

チームも選手も成長は一足飛びにはいかない。【J2第6節ツエーゲン金沢戦レビュー】(20.7.20)

2020明治安田生命J2リーグ第6節

2020年7月19日18時キックオフ 栃木県グリーンスタジアム

入場者数 1456人

栃木SC 0-1 ツエーゲン金沢

(前半0-1、後半0-0)
得点者:29分 杉浦恭平(金沢)

天候 晴れ、弱風
気温 25.9
湿度 84%
ピッチ 全面良芝

<スターティングメンバー>

GK 22 塩田 仁史
DF 4 髙杉 亮太
DF 30 田代 雅也
DF 6 瀬川 和樹
MF 17 山本 廉
MF 25 佐藤 祥
MF 5 岩間 雄大
MF 18 森 俊貴
FW 20 韓 勇太
FW 16 榊 翔太
FW 19 大島 康樹
控え

GK 1 川田 修平
DF 23 柳 育崇
MF 13 禹 相皓
MF 14 西谷 優希
MF 8 明本 考浩
FW 9 エスクデロ 競飛王
FW 29 矢野 貴章

46分 岩間→禹
46分 韓→矢野
46分 山本→明本
69分 瀬川→西谷
79分 榊→エスクデロ

栃木SCユース出身の山本廉は今節プロ初スタメンを飾った。

 

▼重い前半の流れで喫した重い1失点

前半の入りからプレッシングの鋭さが不足し、象徴する29分の失点で全体の構図が決まったような試合だった。

ビハインドになった栃木が前掛かりになり、金沢が背後のスペースを狙う。金沢が十八番とする展開だ。

髙杉は「想定していたよりもルカオ選手が脅威だった」と振り返った。

鹿児島のときのルカオとはまるで別人。スペースが用意されるとこうも違うのか。そこに目を付けて獲得するヤンツーサッカー恐るべしである。

ビハインドになってから、金沢のルカオ、杉浦、途中投入の加藤らに背後に抜け出されてはビッグチャンスを作られたが、同点に追いつこうと前掛かりになる以上はある程度はやむなしだった。そのなかでGK塩田が仁王立ち、何度もビッグセーブをしながら綱渡りができていただけに、せめて同点に追いつきたかったが、それは叶わなかった。

終盤に投入されたエスクデロが「攻撃のときにもっとアイデアを出し合ってやらないと相手を崩せない」というのはごもっともな指摘だ。ただ、今季6試合目にしていい形も見えていた。

例えば87分。エスクデロへ入れたスイッチのパスから6本のダイレクトも交えたパスによる崩しでフィニッシュまで至ったシーン。相手を押し込んだ際のパスワークとして可能性を感じさせた。ボールを握って攻めるときにエスクデロは不可欠と証明するようなシーンである。

前半にさかのぼれば、FWの韓に対して瀬川や髙杉が斜めのグラウンダーのボールを入れて前線で確実に起点を作れているシーンが数回あった。そこから先のアイデアやコンビネーションは改善の余地が多分に残るが、前半や後半を通じてロングボール一辺倒ではない工夫は見て取れた。

ただ、どれもゴールを陥れるまでの精度やパワーはなく、逆に先に失点してしまい相手に守られると苦しくなる現状は否めない。

当然、連敗中の相手も必死だ。金沢の柳下正明監督がこう振り返っている。

「非常に難しい試合でした。空中戦のセカンドボールを拾うか拾わないか、というシーンが非常に多いゲームで、それを狙いをもって拾えればチャンスは作れるけれど、相手に拾われればピンチが続くという展開でした。後半は相手に拾われて押し込まれる場面もありましたが、集中を切らさずに戦えたので勝点3が取れたと思います。こういう厳しいゲームを勝点3に結び付けるようなゲームを続けていきたいと思っています」

 

試合前の手元の気温は28℃、ピッチ上の体感温度は30℃を超えていると思われ、タフな戦いが予想された。連戦3戦目の最終戦はそうした環境下でキックオフされたが、始まってみると、栃木の選手たちのプレッシングにいつもの鋭さがなかった。

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