「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

リスタートを白星で飾れず。走り、闘うも、コンパクトさを欠く。【J2第2節モンテディオ山形戦レビュー】(20.6.28)

2020明治安田生命J2リーグ開幕節

2020年6月27日19時キックオフ NDスタジアム山形

入場者数 リモートマッチ

モンテディオ山形 1-0 栃木SC

(前半1-0、後半0-0)
得点者:18分 渡邊凌磨(山形)

天候 晴、弱風
気温 25.1
湿度 53%
ピッチ 全面良芝

<スターティングメンバー>

GK 22 塩田 仁史
DF 15 溝渕 雄志
DF 23 柳 育崇
DF 4 髙杉 亮太
DF 6 瀬川 和樹
MF 8 明本 考浩
MF 5 岩間 雄大
MF 25 佐藤 祥
MF 21 大﨑 淳矢
FW 29 矢野 貴章
FW 9 エスクデロ 競飛王
控え
GK 1 川田 修平
DF 30 田代 雅也
MF 13 禹 相皓
MF 18 森 俊貴
MF 19 大島 康樹
FW 16 榊 翔太
FW 20 韓 勇太

田坂和昭監督

62分 大﨑→森
62分 エスクデロ→ヨンテ
73分 岩間→サンホ
90+1分 明本→田代

 

リモートマッチは当たり前だが閑散とした雰囲気だった。

メディア受付でも消毒と検温が義務付けられている。

 

▼マンマークが過ぎた前半は間延びした状態に

リモートマッチなのでGK塩田仁史のコーチングが聞こえてくるのを楽しみにしていたのだが、記者席の後ろのほうに備え付けられたスピーカーからチャントや歓声が大音量でこだまし、なかなかに異様な雰囲気であった。

前半早々、すぐに違和感を覚える局面が目に見えていた。

選手たちは走れているし、闘えているが、中盤でのポジション取りが悪いのでセカンドボールが奪えない。チームがコンパクトさを失い、前後に間延びしているからだ。

序盤からハイプレスをかける栃木の前線。矢野、エスクデロ、明本、大﨑らが4トップのごとく前へ張り出し、3バックの相手のビルドアップにけん制をかけていく。威勢の良さ、勢いの良さは見て取れた。中断期間中の鍛錬の賜物だ。

ここで山形の最終ラインは無理をすることなく、CB栗山らから特に右ウィングバック末吉に目がけたロングフィードで栃木のハイプレッシングの網にかかるのを回避した。

栃木のハイプレスに対して、山形がこうしてくるのは想定どおりだったはず。この栗山のフィードに対し、瀬川和樹と相手のウィングバックが競ったあと、落ちたセカンドボールを回収できれば良し、ハイプレスも報われるのだが、栃木はなかなか拾うことができなかった。

逆に、山形はボランチの本田拓也らが前向きにセカンドボールを拾い、栃木陣内に攻め入った。そうなると栃木はハイプレスから身体を自陣に引き戻さねばならず、次にボールを奪う位置は低くなり、そこで相手のプレッシャーに晒されると再びボールをロストするという流れで時間を消費した。

 

前半は、栃木のボランチが自分たちの最終ラインに吸収される嫌いが見えていた。

前線が4トップのような果敢なプレッシングをするのはいいが、その背後にぽっかりと穴ができるようにスペースが空き、前線の4トップと最終ラインの6バックの2ライン状態のように間延びしてしまっていた。

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