「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

石垣島に姿を現さず渡欧したアイザック・ドルスポーティングダイレクターは残る1つの外国籍枠にどんなタイプの選手を獲得するのだろうか [石垣島キャンプ総括(後編)]

 

前回よりつづき

 

石垣島キャンプ、二回の練習試合1本目の布陣

アンジェ・ポステコグルー体制となり、中盤の形が変わった。エリク・モンバエルツ前監督はダブルボランチ+トップ下を基本形とし、ビルドアップの場面で逆三角形に近いポジショニングを取った。対してポステコグルー監督は、現時点で中盤の底にアンカーを固定し、その前方にインサイドハーフを2枚並べる逆三角形の布陣を採用している。

アンカーの位置で有力なのが喜田拓也だ。危機察知能力が高く、周囲を動かす能力も向上中。ゲーム中は足を止めないだけでなく、声も止めない。常に前向きなエネルギーを発していく姿には頼もしさすら漂う。その喜田を追いかけるのが左利きの扇原貴宏である。山中同様に昨季の負傷の影響でFC琉球戦には出場せず、海邦銀行戦で復帰した。展開力においてはチームナンバーワン。背番号5と背番号6のデッドヒートは宮崎キャンプにおける見どころとなる。

 

 

インサイドハーフの右はダビド・バブンスキーと中町公祐が争い、山田康太はこの位置とアンカーの両方でテストされている。バブンスキーは新監督のサッカーに共鳴しているようで「素晴らしい監督。彼の言葉は自分に刺さっている」と目を輝かせている。攻守のつなぎ役となりながらテクニックを生かせるポジションで、コンディションも良さそうだ。だが中町も負けていない。高い戦術理解度を生かし、周囲を操作できる能力は貴重。全体練習後はランニングを日課として体を仕上げている。ルーキーの山田は一級品の素材だが、現時点ではおとなしい印象が拭いきれない。先輩に遠慮せず、ふてぶてしくプレーすべきだろう。

 

 

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tags: アイザック・ドル

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