「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

交渉の席でフロント陣は「マリノスとしてのプレーモデルは決まっているので、それをさらに成長させてくれる監督にする」と説明 [契約更改交渉スタート]

 

 

チームはリーグ最終節・浦和レッズ戦(1○0)の翌日から5連休を挟み、今日からトレーニングを再開した。23日に予定されている天皇杯準決勝・柏レイソル戦に向けて調整を進めていく。練習には外国籍選手を含む全選手が参加。唯一、負傷で別メニュー調整となった齋藤学も先週からランニングを開始しており、復帰に向けて次の一歩を踏み出している。

 

 

また、この日から来季に向けた契約更改交渉がスタート。初日のこの日は選手会長・中町公祐を皮切りに伊藤翔、富樫敬真、扇原貴宏、松原健、山中亮輔、杉本大地の7選手が交渉に臨んだ。念のため補足しておくと、ここで交渉を行う選手については、クラブに来季の契約を結ぶ意思があるということ。それは来季以降も複数年契約が残っている選手に限らず、単年および複数年契約の切れ目のタイミングにも当てはまる。契約する意思のない選手は契約非更新として発表される、実に厳しい世界である。

 

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1回目の交渉には原則的に本人が出席し、エージェント契約を結んでいる選手は仲介人も同席する。2回目以降は仲介人のみで交渉を行っていくケースが多い。この日の7選手も例に漏れず、初回の交渉で一発サインの選手はいなかった。

それでも、トップバッターに交渉を行った中町が「昨シーズンの契約更改とは様相が違って、新たなチーム作りの土台ができたという片鱗を感じる話し合いだった」と話したように、激動の時間を過ごした昨オフのようなことはなさそうだ。昨年は既存選手の交渉がスタートした時点で来季の監督の去就が明らかになっておらず、それ以外も不透明な部分が多かった。

対して、今季はエリク・モンバエルツ監督の退任がすでに発表されている。後任人事こそ発表されていないが、交渉の席でフロント陣は「マリノスとしてのプレーモデルは決まっているので、それをさらに成長させてくれる監督にする」と説明。実際に就任して指導してみなければ分からないが、基本的には今の路線を引き継いでいく方針でクラブは新監督を探している模様だ。

選手との交渉の詳細は知る由もないが、個々で焦点が異なるのは間違いない。契約年数や年俸といった数字のやり取りだけでなく、他クラブからオファーが舞い込んでいる選手は選択肢が生まれ、決断を迫られる。選手によって今季の満足度も違うため比較はできず、年齢やキャリアによって今後の人生設計も変わってくるだろう。

ヨコハマ・エクスプレスでは交渉に臨んだ選手の声を余すことなくお届けする。そして、ただ一つだけ言えること。すでに契約非更新選手が発表されているように、まったく同じ顔触れで来季の開幕を迎えることはない。ファン・サポーターにとっては悲喜こもごもの季節が到来した。

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