松原健が放った一撃必殺のスルーパスはこの試合のハイライト。 ヤンとの意思疎通や共通理解が生んだ賜物である [J25節 札幌戦レビュー]
ヤンが使い分けたラストパスとシュート
トレーニングでの意識付けと反復作業が北海道コンサドーレ札幌戦での得点につながった。余計な手数を懸けないファーストタイムクロスである。
象徴していたのは先制点の場面だろう。エウベルが得意のドリブルで中盤からボールを持ち運び、右前のスペースへ。全速力でボールに追いついたのはヤン・マテウスだった。出し手のエウベルは「そのままヤンがフィニッシュするかなと思ったけど」と想像しながらも、足を止めずにゴール前へ入っていく。
一方で、ヤンの思考回路をのぞいてみよう。
「トレーニングの中からワンタッチのクロスは意識している。ペナルティエリアの中にはそれぞれの選手が入ることをやっているので、練習でやっていることが試合でも出た結果だと思う」
以前であればボールに追いつき、左足に持ち直してシュートを打っていた可能性が高い。そういったシーンをたくさん見てきたし、実際にゴールも決めている。でも昨日の試合ではラストパスを選んだ。ニアサイドにアンデルソン・ロペスが飛び込み、少し遅れて入ってきたエウベルを狙ってマイナス気味に折り返してお膳立てした。
反対に、そのままシュートへ持ち込んだのがチーム2点目だ。松原健が放った一撃必殺のスルーパスはこの試合のハイライト。ヤンとの意思疎通や共通理解が生んだ賜物である。
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