「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

いまのチーム力では、好調の広島を上回れなかった [2nd4節広島戦レビュー] 藤井雅彦 -1,270文字-

個人の失敗だけを敗因にするつもりはないのだが、セットプレーにおける三門雄大のワンプレーは大きな痛手となった。45+2分、つまり前半アディショナルタイムという最も注意しなければいけない時間帯に、CK守備におけるホールディングのプレーでPKを与えてしまい、試合のすう勢を決める先制点を献上した。三門が相手選手に一瞬前に入られ、それを追って体をつかんでいたのはたしかな事実で、マークミスである。判定について権限を持っているのは主審である。

4-3-2-1_2015 この1点が持つ意味は大きく、後半は誰もが想像できる展開になった。リードしたサンフレッチェ広島はより守備意識を高め、反対にマリノスは点を取るために前へ出た。この前へ出た、という意味は、攻撃はもちろんのこと守備でも前へ出たことを指す。前半は広島同様にリトリートして守っていたが、後半立ち上がりからは高い位置でプレスをスタートした。しかし、広島の技術にいなされてしまう。

そして最も恐れていた展開から致命的となる2失点目を喫する。ポゼッションで相手を押し込み、主に右サイドから攻撃を仕掛けていた。ボランチの中村俊輔がボールを持って仕掛けた次の瞬間、相手選手二人に挟まれてボールを失う。もう一人のボランチ・中町公祐も右サイドで高い位置を取っており、彼らは広島の鋭いカウンターの前に置き去りにされた。その流れから一度はシュートをブロックしたものの、ミキッチからのクロスをドウグラスに決められ、万事休すとなった。

 

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広島3-4-2-1 攻撃面では齋藤学不在が痛かった。最近は彼自身、キレを欠いていたように思うが、それでも単独でボールを前へ運べる唯一無二の選手である。中村がボランチに入ったことで遅攻の精度は格段に増したが、広島のような相手を崩すにはスピードが足りない。あるいは一枚はがすようなアクションがなければ[5-4-1]のブロックは崩せない。また、このスタイルを志向するならば三門のトップ下起用も再考すべきだろう。彼がトップ下で持ち味を発揮できたのは、攻守の切り替えとハードワークを重要視していたからだ。

いまのチーム力では、好調の広島を上回れなかった。相手は間違いなく強者で、これで2ndステージに入って4連勝を飾っているのが頷ける好パフォーマンスであった。方向性が定まらないマリノスとは完成度と成熟度に大きな差があり、0-2というスコアは妥当なもの。一度も決定機がないのだから無得点で敗れるのも仕方のないことだろう。

これで8試合勝ちなし。ここまでに消化したリーグ戦は21試合で、そのうちの8試合である。苦しい戦いが続いている。

 

 

 

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