この一戦に向けて全選手に人工芝専用のスパイクを発注。 盤石の準備と的確なマネジメントで勝ち点3をゲットする [ACLカヤFC戦レビュー]
村上悠緋のプロ初ゴール
前回対戦同様にほとんどの時間帯を相手陣内で過ごした。ボールキープ時には松原健、喜田拓也、吉尾海夏の3バックも臆することなくハーフウェーラインを越え、左右の揺さぶりからゴールを狙っていく。
10分、スタートポジションの左から右へ移っていた水沼宏太のクロスに杉本健勇が飛び込む。力強いヘディングシュートは、しかしバーを直撃する。それでもマリノスに流れが舞い込んでいるのは明白だった。
すると26分、待望の先制点が生まれる。右ウイングバックの井上健太からポケットに走り込んだのは2シャドーの一角で先発した村上悠緋。迷うことなく右足を振り抜くと、念願のプロ初ゴールが生まれた。
久しぶりの公式戦出場となった村上の左手には分厚いテーピングが巻かれていた。実は10月21日の北海道コンサドーレ札幌戦前日の練習で負傷し、左手甲を骨折。一時的にトレーニングを離れたが、数日後に手術を行って1週間程度の離脱にとどめた。
とはいえ万全の状態ではないことも明白で、その上で決め切るのは村上の非凡な才能と言っていい。今季はチームの台所事情で右サイドバックとして過ごす時間が長くなっているが、相手ゴールに近い位置で起用すれば高い確率でゴールネットを揺らせる能力を持つ。
遅ればせながら大卒ルーキーがゴールネットを揺らした。残り3試合となったリーグ戦で出番が巡ってくる可能性が低かったとしても、彼にとっては一生忘れられない初ゴール。それはトリコロールの未来を形作る大きな一歩でもある。
セレッソ大阪戦を見据えたマネジメント
粘るカヤFCに対して終盤まで苦しんだものの、数的優位の状況になってからヤン・マテウスが個人技で決めてくれた。ブラジル人アタッカーの持つアンタッチャブルな能力が、勝ち点3の決め手だ。
その背景にあったチームマネジメントも見逃せない。
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