最大のチャンスは87分のワンシーン。 上島の乾坤一擲のクロスに合わせたヤンのヘディングはポストに弾かれた [J4節 札幌戦レビュー]
「相手にやりたい守備をやらせてしまった」(畠中槙之輔)
永戸勝也の代役は、今季初出場となる小池裕太だった。マリノスでのリーグ戦出場は昨年7月のサンフレッチェ広島戦以来、約8ヵ月ぶり。自身がヘディングシュートでゴールネットを揺らして勝利した、あの試合以来である。
反対側の右サイドバックには、上島拓巳が起用された。早いタイミングから準備できた事情ではなく、ケヴィン・マスカット監督が「松原に関しては一緒に(札幌に)来ていたが、昨日の夜から体調が思わしくないということで(上島)拓巳に代えた」と明かしたとおりのアクシデントだった。
そのほかは前節と同じ顔ぶれで臨んだ北海道コンサドーレ札幌戦。相手は戦前からの予想通り、積極的なマンツーマンディフェンスを仕掛けてきた。特に中盤の西村拓真、渡辺皓太、そして喜田拓也にはとことん食らいついてくる。彼らのスタートポジションに意味はなく、マリノスの選手は終始付きまとわれる感覚だっただろう。
両サイドバックの人選含めて、ビルドアップがテーマになるのは想定できたこと。そのための準備を施してきたわけだが、結果として「相手にやりたい守備をやらせてしまった」(畠中槙之輔)。動きの量が不足していたわけではない。ただ、ユニットで動いて相手を混乱させる意図は稀薄だったかもしれない。
途中出場ながら攻撃を活性化した水沼宏太は「相手が嫌がるプレーをしなければ勝てないし、そこはチームとしてしっかり反省して次の試合につなげたい」と強めの口調で言った。ここで見つかった課題をいかにして修正し、次につなげていくかが大切だ。
本当の意味で常勝軍団になるために
ようやくマリノスらしさを取り戻したのは終盤に入ってから。
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