「2018年からはアタッキングフットボールの魅力にどっぷりハマってしまった。ずっとF・マリノスにいたい」[松原健インタビュー(後編)]
【松原健選手インタビュー(後編)】
実施日:2月20日(月)
インタビュー・文:藤井 雅彦
盟友の仲川輝人が熟慮の末、国内移籍の道を選んだ。
同郷の岩田智輝は夢を叶えるため、海の向こう側に戦いの場を求めた。
公私ともに距離の近い選手が新たな居場所を探そうとしている中で、松原健は横浜F・マリノスでのプレーにこだわった。
「トリコロールのエンブレムを付けてピッチに立つのは特別なこと」
燦然と輝くエンブレムに人一倍強い思いを込め、節目の30歳を迎えたケニーが胸の内を明かす。
→前回より続く
(テルに)面と向かって真剣に言うのは恥ずかしいから冗談交じりに引き留めました
――このオフには松原選手と距離の近い選手たちがそれぞれの道を選びました。まず同い年で公私ともに親しかった仲川輝人選手がFC東京へ完全移籍しましたが、率直に寂しい気持ちなどはありますか?
「それはもう、めちゃくちゃ寂しいです。僕がボールを持った時、いつもいてほしいところにいてくれるのがテルで、そこに蹴りたいなというエリアに走ってくれるのがテルでした。そういった関係性を築けた選手と一緒のチームでプレーできなくなるのはとても寂しい。でもテルにとって新しいチャレンジですし、自分にとっての新しいチャレンジにもなります。テルとのコンビに依存するのではなく、新しいコンビネーションを築き上げていきたいです」
――相当悩んでの決断だったと思います。相談などは受けていたのですか?
「相談というほどではありませんが、話は少し聞いていました。夏にも他クラブからオファーをもらっていたけど残留してくれて、冬のタイミングでもオファーが来たけど、僕は勝手に『いやいや、行かないでしょ』と思っていました。いま振り返ると、テルが移籍してしまう姿はちょっと想像できなかったんですよね」
――彼の気持ちが移籍へ傾いていった時の心境は?
「たしかトリフェスの時だったかな。テルとたまたま二人で話をするタイミングがあって『移籍するかも』と言われました。その確率を聞いたら『90%くらい』って。だから『あと10%あるなら戻せるな』って言いましたよ。面と向かって真剣に言うのは恥ずかしいから冗談交じりに引き留めました」
――その場面がイメージできるエピソードです。最終的に移籍を決断した彼からの言葉は?
「会った時に『行くわ』って短く、シンプルに。テルらしい伝え方ですよね。テルにはテルのサッカー人生があります。テルはもしかしたら誰よりもF・マリノスのことが好きな選手だったかもしれない。そのテルが下した決断についてとやかく言えないですし、決断をリスペクトしないといけません」
―-もう一人、同郷の岩田智輝選手は海を渡って欧州でのチャレンジの道を選びました。幼少期から知っている彼はどのような存在ですか?
「ほとんど弟のような存在です。3歳くらいから知っていて、一緒に遊んでいたし、一緒にボールを蹴っていました。だから智輝がF・マリノスに加入した時は不思議な感覚になったのを鮮明に覚えています。こうして海外へ巣立っていくのは必然だったのかなとも思います」
――岩田選手は海外志向の話をしていたのですか?
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