「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

10人になってからがマリノスの真骨頂。 試合終了のホイッスルが鳴り響くと、マルコスはピッチを強く叩いて悔しさを露にした [J 3節 広島戦レビュー]

 

 

数的不利になってからのシステムは4-3-2

 

永戸勝也の一発退場は、ひいき目抜きにして厳しい判定に見えた。

相手選手との空中戦での競り合いの際、たしかに永戸の左肘付近が相手の首から顔面にかけて接触している。助走をつけての勢いあるジャンプなので、それ相応の衝撃だったのだろう。ただ、相手がほんの少しだけ遅れたタイミングでジャンプしたための接触に見えなくもない。

 

 

先にジャンプして最高到達地点で勝っている永戸が故意に肘を振る理由はない。同じように、相手選手が退場を誘って遅れてジャンプして頭を押し込んできたようにも見えない。両者とフェアに、そしてアグレッシブにぶつかり合った末の事故のような退場は、手に汗握る好ゲームだけに非常に残念だった。

 

 

雌雄を決する時間帯に、10人での戦いを余儀なくされた。だが、そこからがマリノスの真骨頂だ。ケヴィン・マスカット監督はチームの姿勢に胸を張る。

「永戸自身も悔しい思いをしたと思うが、自分はそのあとのチーム全体の姿勢が本当に素晴らしいと思った。10人になっても守備的にならず、攻撃的に勝ちに行く姿勢を誇らしく思う」

 

 

すぐさま上島拓巳をセンターバックに投入し、角田涼太朗を左サイドバックへ。同時にシステムを4-3-2に変更する。中盤は喜田拓也を底に置き、水沼宏太と渡辺皓太が両サイドにスライドしながらプレッシャーをかける。2トップを組んだ西村拓真とエウベルも、攻守両面で全力疾走を繰り返した。

 

 

ヨコエク

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