「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

一森純はケヴィン・マスカット監督の“本命補強”と言っていい。 新背番号1にさっそくゴールマウスを託す可能性 [J3節 広島戦プレビュー]

 

 

オビの継続先発か、加入したばかりの一森を先発起用か

 

明日のサンフレッチェ広島戦でゴールマウスに立つのは、誰なのか。

高丘陽平の電撃移籍によって混沌としていた守護神争いに対するひとつの解として、開幕から2戦続けてオビ・パウエル・オビンナが起用された。川崎フロンターレ戦では遠野大弥との1対1をセーブして流れを渡さず、浦和レッズ戦では攻守両面でパフォーマンスを上げて完封勝利を掴み取る。昨季のリーグ戦ではベンチを温めるにとどまったが、本番向きの強いメンタルを発揮して勝利に貢献した。

 

 

しかし、である。これでポジション安泰とはならないのがサッカーの難しさであり、面白さだろう。

先週21日に加入発表された一森純が全体練習に合流したのは23日。チームの輪に加わってから1週間程度と日は浅いものの、本人は「限られた時間でもしっかりやっていかないといけない。今はとにかくついていくので必死だけど、全部前向きにとらえてやろうとしてくれる仲間たちなので、すごく入りやすかった」とポジティブだ。

 

 

J1での実績は昨季出場したリーグ戦9試合のみ。それも東口順昭が負傷離脱している最中の出番で、大きなインパクトを残したとは言い難い。本人曰く「ケガ明けであまりコンディションが良くない中での9試合だった」とのこと。マリノスのスタイルへのフィットもさることながら、自身のコンディションとパフォーマンスをどれだけ高められるか。「より状態を良くした中でどれだけできるのか、やってみたい気持ちがある」と言葉に力を込めた。

マリノスは高丘の離脱(のちに正式に移籍)によって一森の獲得に本腰を入れ、開幕直後に期限付き移籍と言う形で迎え入れた。ただ、リストアップしていた時点でケヴィン・マスカット監督の評価は高く、早くから獲得を熱望していた節もある。いわゆる“本命補強”と言っていい。

 

 

獲得の経緯を考えると、登録完了直後の明日の試合でいきなりの先発起用があってもなんら不思議ではない。線ではなく点で考える発想の外国人指揮官ならば、新背番号1にさっそくゴールマウスを託す可能性は十分にある。

 

ヨコエク

(残り 931文字/全文: 1858文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ