「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

ウイングを除き、現状で補強急務なポジションは見当たらない。 ただし予算規模上位クラブからのオファーや海外移籍の噂も水面下でくすぶっている [2023年の編成について(0)]

 

今季もヨコハマ・エクスプレスでは来季へ向けた強化・編成の動きをつぶさに観察し、不定期でお伝えしていく。

もうすぐ開幕するカタールW杯の影響で、例年よりも約1ヵ月早い11月5日にJ1リーグが終了(プレーオフを除く)。

そこから各クラブの動きは加速しつつあるが、今日現在のところマリノスに関する正式発表はほとんど出ていない。

それでも水面下で進行しているのは間違いなく、今回は『episode 0』として今季のチーム作りや編成を踏まえつつ、来季の方向性や補強ポイントを探っていく機会とする。

 

 

 

気になる外国籍選手たちの行方

 

扇原貴宏、ティーラトン、和田拓也、伊藤槙人、前田大然、そしてチアゴ・マルチンス。

さまざまな事情で少なからず血の入れ替えを行った2022年。それでも選手たちが高いパフォーマンスを見せ、指揮を執ったケヴィン・マスカット監督が見事なハンドリングし、3年ぶりのリーグ優勝という最高の結果をもたらした。

 

 

コロナ陽性も含めて選手の出入りが激しいシーズンだった。しかしながら開幕前からシーズンにかけて長期離脱を余儀なくされたのは宮市亮のみ。次に長い離脱はおそらく喜田拓也の約2ヵ月で、多くの選手が概ね充実した時間を過ごせていた。仲川輝人のようにケガと付き合いながら辛抱のシーズンを送った例もあるとはいえ、登録されたほとんどの選手が戦力になったのは紛れもない事実だ。

 

 

 

毎年少しずつ顔ぶれを変えている外国籍選手たちも、全員が置かれている状況でタスクを遂行した。開幕時点から試合メンバー18人に登録できる5枠すべてが埋まっている状態で、夏にヤン・マテウスを迎えたことで数字上は飽和状態に。結果としてシーズン終盤にマルコス・ジュニオールがメンバーから外れたのは予想できないサプライズだったが、ある意味でマリノスの強さを象徴する出来事とも言えるだろう。

 

 

この外国人枠は来季も頭を悩ませる問題になりそう。というのもフロントは保有する外国籍選手を必ずしも登録上限の5人までにしようと考えていない。おそらく来季もコロナ禍の影響は多かれ少なかれ残り、負傷のリスクや連戦でのローテーション起用も考慮すると、チームの和を乱す行動さえなければ6人いたほうが心強い。

もっとも、その6人が今季とまったく同じ選手かといえば、それは分からない。前述したように、ここ数年のマリノスは毎年、外国籍選手を入れ替えながら新陳代謝を図り、持続可能な編成を行ってきた。結果を残せば大枚をはたいて獲得に乗り出すクラブが現れるのは、夏にサウジアラビアから巨額オファーが舞い込んだレオ・セアラの一件からも容易に想像できる。

 

 

ちなみに、28日のローマ戦出場と来季の身の振り方に関連性がないことは、ここに明記しておきたい。

 

 

来季はヤン・マテウスの大暴れに期待

 

外国籍選手の話の流れで名前を挙げると、ヤン・マテウスは当初から来季以降の活躍を見込んで獲得した選手である。この半年間はコンディションを整え、チームスタイルを体感するための試運転の時間ともいえる。

 

 

ヨコエク

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