「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

狂喜乱舞の中、試合終了のホイッスルが鳴り響く。 胸に輝く星の数が4つから5つに増えた瞬間だ [J最終節 神戸戦レビュー]

 

狂喜乱舞の中、試合終了のホイッスルが鳴り響く。

胸に輝く星の数が4つから5つに増えた瞬間だ

年月をかけて醸成させてきたのは強いチームの作り方。

信じて進んできた先に、最高の景色が広がっていた

 

 

 

アタッキングフットボールで勝ち獲る

 

ケヴィン・マスカット監督の声のボリュームが普段よりも大きく聴こえたのは、気のせいだろうか。

「試合が終わったばかりで、興奮冷めやらぬ中で振り返るのは難しいが、とにかくうれしい。Jリーグを獲ったことも、今日勝ったこともうれしい。何より、どのように勝ったか。攻撃的で自分たちのサッカーで勝って、全員でタイトルを獲った。選手たちを誇りに思う」

 

 

最後までマリノスらしく戦い、勝ち獲った。

先制点は水沼宏太の絶品クロスから。経験の浅いGKには対応が難しいほど鋭く曲がったボールはDFにクリアされたが、ファーサイドにいたエウベルはGKがゴールマウスを飛び出していた一瞬の隙を見逃さなかった。頭で合わせたボールはゆっくりとした弧を描き、ゴールネットを揺らす。3年前、ティーラトンの放ったシュートがDFに当たってGKの頭上を越えたシーンに似ていた。

 

 

2点目は後半開始間もなく。左サイドで永戸勝也が獲得したFKを、水沼が意表を突いて直接狙う。GKがキャッチし切れず体の前にこぼしたボールを見逃さなかったのは西村拓真だ。「この仲間と一緒に戦えたことがうれしかったし、それが結果として表れたことが本当にうれしい」と自身の活躍よりもチームの勝利を喜んだ。

 

 

ダメ押し点となる3点目は、デザインされた形から。水沼のグラウンダークロスに対して反対側からニアサイドに走り込んだのは、途中出場の仲川輝人。

 

ヨコエク

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