期待を力に変えて、プレッシャーも力に変えて。 夏が終わっても、吉尾海夏の2022シーズンは終わっていない
ビッグチャンスは唐突にやってきた。
札幌戦の88分、渡辺皓太が相手陣内でプレスを敢行すると伸ばした足に当たったボールがこぼれる。すぐさま拾ったのは途中出場の吉尾海夏だ。短いドリブルから利き足の左足を思い切りよく振り抜く。
渾身の力を込めたシュートは枠の上へ大きく外れていった。
2連休を挟んで時間が経っても、振り絞る言葉には悔恨の念がにじみ出る。
「試合が終わって映像を見て振り返っても『あの時こうしていれば』というのは山ほど出てくる。でも、それは終わってしまったことで“たられば”で考えてもその時は戻ってこない。自分の今の状況からしても、下を向いている暇はない」
必死に自身を奮い立たせて、上を向く。
今季最も長い時間を過ごしたトップ下で、しかも0-0の状況で投入された。その意味は誰よりも自分が一番分かっていた。求められるのは結果で、つまりは得点のみ。さらに練習で何度も何度もシュートを打った形で、得意の左足でヒーローになる絶好のチャンスが訪れた。
しかし思い描くシーンを作り出せず。
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