「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

「この時期にこの位置(1位)にいるのはマリノスファミリーみんなの頑張り」 悲願の日本一へ向け、悔しさを糧に實藤友紀がギアを上げていく

 

マリノスと實藤友紀は視線を上げ、前へ進む。

昨晩、ACL準決勝が行われ、浦和レッズが全北現代をPKの末に破った。手に汗握る好ゲームをキックオフからPK戦までフルタイム視聴した實藤が静かに、そして熱く言葉を紡ぐ。

 

 

「浦和レッズはJリーグのチームですし、全北現代はグループステージで対戦した相手。真っ赤に染まったスタジアムやゴール裏で振り上げられていた大きな旗は印象的でしたし、勝利した浦和は純粋にすごいなと思いました。でも、同じACLに出場していたチームとしては悔しい気持ちのほうが大きかった。ああいうしびれる展開の試合を見せられると逆に悔しさは消えないというか、やり返さないといけないと思わせられる。やっぱりトリコロールに染まったスタンドをイメージしました」

 あの舞台に立つ権利と可能性は間違いなくあった。それを痛感しているからこそ、最初は穏やかだった表情が次第に引き締まっていく。同時に滲んでいった悔しさは、自身のパフォーマンスが理由だったのかもしれない。

 

 

ラウンド16のヴィッセル神戸戦で先発したが、ハンドによるPK献上などで失点に絡んだ。試合後は「自分の力のなさでゲームを壊してしまった」と反省の弁を口にしたが、決して下を向かなかった。フィールド最年長プレーヤーとして誰よりも大きなジェスチャーで手を叩き、必死にチームを盛り上げる姿が印象的だ。

 

 

しかし、戦いは終わっていない。マリノスには重要なリーグ戦が残されている。現在順位は堂々の1位。このまま先頭でゴールテープを切るための戦いが、来週末のFC東京戦から再開する。

 

 

ヨコエク

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