「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

「(理想のボランチは) なんでもできる選手です。すべての要素が合わさっているのがいい選手で、それで初めてF・マリノスの勝利に貢献できる」 [山根陸インタビュー(後編)]

【山根陸選手インタビュー(後編)】

実施日:7月26日(火)

前編より続く

 

横浜F・マリノスのルヴァンカップがいよいよスタートする。

準々決勝の相手は今季のリーグ戦で1勝1敗と互角のサンフレッチェ広島だ。

その2試合に先発出場した山根陸は、快勝と完敗の対照的な試合を経て何を考えているのか。

ジュニアユースからボランチ一筋の新進気鋭が、タイトルへのモチベーションを力強く語った。

 

 

 

これからはもっと結果の部分にもフォーカスしないといけない

 

――『ザ・ボランチ』という印象の強い山根選手ですが、あらためてボランチ歴を教えていただけますか?

「サッカーを始めた地元の少年団では攻撃も守備も全部やって、点も取っていました(笑)。小学校3年生から所属したF・マリノスのプライマリーでは右サイドハーフでしたけど、8人制サッカーではすべてのポジションを経験しました。小学校高学年になった頃にはボランチやセンターバック、サイドバックあたりが多くなってきて、ジュニアユース以降はボランチに固定されるようになりました」

 

――ボランチとして、理想のボランチ像やプレースタイルはありますか?

「抽象的ですが、なんでもできる選手です。すべての要素が合わさっているのがいい選手で、それで初めてF・マリノスの勝利に貢献できる。ボランチはチームのほぼ真ん中なので、どんな状況でもゲームコントロールできる選手が求められていると思います」

 

 

 

――ポジションを争う先輩たち、バラエティに富んで顔ぶれだと思います。それぞれの選手はどのように見えていますか?

「喜田くんは隣でプレーしていて、すごくやりやすいです。人格というかリーダーシップも含めて、僕がプレーしやすいように気を遣ってくれます。僕の動きを見ながらポジションを取ってくれる。

 

 

(岩田)智輝くんは自分にないものをすべて持っています。体つきに始まり、守備の強度や運動量、それでいて技術もすごく高い。すべてにおいてハイスペックな選手だと思います。

 

 

ナベくん(渡辺皓太)は技術が高くて、前へ出て行くランニングとその質が高い。自分はどうしてもゴール前に入っていく回数が少ないので、良い部分を見て覚えて、盗みたいと思っています。

 

 

ジョエルくん(藤田譲瑠チマ)は年齢が近いこともあって、もともと年代別代表で一緒にプレーしたことがありましたし、面識もありました。常に顔を上げた状態でサッカーをやっていて、周りが見えているなと感じます。メンタルの部分も強くて、常に声を出して周りを動かしている。『しゃべる』は僕が採り入れなければいけない要素なので、見習うべきものが多いと感じています」

 

 

 

――それぞれの特徴をしっかり言語化できていて驚きました。

「もともと考えていた内容ではなく、いま思ったことをそのまま言葉にしました。こうして特徴を考えていくと、それぞれ持っているものが少しずつ違っていて、みんなでサポートし合いながらプレーできているのかもしれません。自分は武器としているゲームコントロールの部分をもっと伸ばしていくことで、チームにもっと必要とされる選手になっていきたいです」

 

 

 

――では現状の課題は?

 

 

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