ビハインドの状況で攻撃的なスクランブル布陣へシフト。 期待に応えたレオ・セアラが2ゴールでチームを救う [J21節 C大阪戦レビュー]
追いかける展開でレオとロペスの2トップに変更
それはエンジン点火の合図だった。
1点ビハインドの54分、ケヴィン・マスカット監督は両ウイングをスイッチ。水沼宏太とエウベルをベンチへ下げ、仲川輝人と宮市亮をピッチに送り込む。恒例になりつつある交代策ではあるが、後半開始から10分も経過していない時間帯の一手は何かを変えようという意図が見え隠れした。
続いて64分には背番号10のマルコス・ジュニオールも登場する。さらに72分に出場停止明けのアンデルソン・ロペスが投入され、前線でレオ・セアラと2トップを組んでトップ下にマルコス。藤田譲瑠チマは右サイドバックにスライドし、山根陸がワンボランチという攻撃的な布陣だ。
前線に枚数を割き、圧力をかける。その狙いが奏功したのは79分だ。ロペスのポストプレーからマルコスが粘り、こぼれ球を拾った宮市が右足を振り抜く。GKが弾いたボールを狙った仲川がDFに倒され、PK獲得と同時に退場に追いやった。
PKを冷静に決めたのはマルコスでもロペスでもなくレオだった。その理由をロペスが明かす。
「最初から出てハードワークして、最近もチームにすごく貢献している絶好調な選手が蹴ったほうがいいのではないかということで、レオに蹴らせた」
チームがひとつになっている証左と言えるだろう。
そして後半アディショナルタイムに突入して2分が経過した頃、同点ゴールが生まれる。右サイドバックの藤田がダイレクトで下げたボールに、センターバックに移っていた岩田智輝がこちらもダイレクトでクロスを選択。このボールをファーサイドに走り込んだレオが見事に合わせてゴールネットが揺れる。
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