「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

ロペスが貫いたのはチームのために全力で取り組む姿勢。 トリコロールの主砲がピッチに帰ってくる [J21節 C大阪戦プレビュー]

 

ロペスの帰還とチームメイトの証言

 

アンデルソン・ロペスがメディアの前で話すのはあの退場以降、初めてだった。コロナ禍において取材機会が限られていることが最たる理由で、本人の口から反省の弁を聞く場面がなかった。

「本当にあってはいけない行為だったので選手だけでなくスタッフや強化部といったチームに関わる方々に謝罪し、そしてSNSにもその気持ちを投稿した」

 

必要以上に肩を落とすことはなく、力強く言葉を紡いでいく。気持ちを切り替えて前へ進もうという強い意志が感じられた。

 

 

それでも反省、いや猛省したのは明らかだ。本人の言葉もそうだが、同じ空間でほぼ毎日を過ごすチームメイトの証言が、それを物語っていた。

ほぼ同時期に負傷離脱し、メンバー外の練習で時間を共有することの多かった喜田拓也が言う。

「行動に関しては彼も反省しているし、反省すべきもの。処分が下った直後、彼をひとりにしないということはチームみんなで言っていた。彼自身、チームのためにやるという姿勢がすごく見ていたので、誰も責めることはなかった」

 

 

特に出場停止の処分が下された当初、仲間からの視線は自然と彼に向いたはず。それをロペス自身がどのように感じたか。愚行をなかったことにするのではなく、苦しい状況での立ち居振る舞いが重要だった。

一切手を抜かず、練習に取り組んだ。ゲーム形式のメニューでは対戦相手の役目を黙々とこなし、試合に出られずともチームの勝利に貢献しようという姿勢を貫く。

 

 

だから、出場停止が解けるのを皆が待っていた。センターバックだからこそロペスの能力の高さをよく知っている角田涼太朗が期待を込めた。

 

ヨコエク

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