「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

マリノスはマリノスのスタイルを貫く。 焦点は広島のプレスを剥がし、いなし、打開できるか [J20節 広島戦プレビュー]

 

 

前回対戦からちょうど3ヵ月、進化した姿を

 

清水エスパルス戦でダメ押しゴールを決めた宮市亮が、明日のサンフレッチェ広島戦に向けて決意を新たにした。

「あの試合を経て自分たちもパワーアップしていると思うので、明日はそういう姿を見せたい」

 

 

彼が言う『あの試合』とは、ちょうど3ヵ月前の4月6日に行われた広島との前回対戦を指している。当時5戦負けなしのマリノスは意気揚々とアウェイゲームに乗り込んだが、結果は0-2。西村拓真は「前回は完敗してしまった」と唇を噛んだ。

 

 

広島はマリノスのゴールキックに対してハイプレスを敢行。パスコースを遮断されたビルドアップ部隊はボールを前へ進めることができず、さらにミスが頻発する。自陣でボールを奪われ、そのまま失点を喫してしまった。

ただし、西村は「前回はハイプレスで来たけど、ほかの試合を見るとあまりそういうイメージはない」とも話した。毎試合同じパフォーマンスができているわけではなく、相手の対策や工夫が展開を左右する部分も少なからずある。

前回対戦は、広島にとって狙いが見事にハマった展開だ。自分たちがやりたいサッカーを最高の形で表現できた試合で、それがJ屈指の強度を誇るマリノス相手に通用したことが大きな自信になったのだろう。現在順位や最近の好調ぶりは、あの試合が起点になっているのかもしれない。

そして明日の試合、マリノスはマリノスのスタイルを貫く。広島にとっては好都合で、コンディションに問題がなければ前回対戦時と同じようにハイプレスを仕掛けてくるのは明白。したがって、焦点はそのプレスを剥がし、いなし、打開できるか。その一点に尽きる。

上位争いに加わってきた広島をここで叩く価値は計り知れない。再度相まみえる8月上旬のルヴァンカップに向けても大きな意味を持つ。マリノスにとって超えなければならない壁だ。

 

 

選手のやり繰りはこの試合でも続く

 

その試合に向かうチームの状況だが、悪いはずがない。5連勝中で首位を快走しているのだから、もちろん「チーム状態はいい」(宮市)。

しかしながら起用できる選手、難しい選手が混在している状況に変わりはない。

例えば、清水戦の後半に脳震盪の疑いで途中交代した角田涼太朗は、そのプロトコルに従って今節は出場できない見込み。明日のセンターバックは畠中槙之輔を連続起用するか、清水戦で途中出場したエドゥアルドか、あるいは岩田智輝を下げる選択肢もある。

 

 

サイドバックも連戦になる選手のコンディションが気がかり。ならば負傷から約1ヵ月が経過した小池龍太の起用はどうか。

 

 

ヨコエク

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