「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

決定機量産と小池龍太のマリノス通算1600ゴール。 松原健の一撃と10人になっても変わらないマリノス [J15節 京都戦レビュー]

 

決定機量産。決めたのは左サイドバックのあの男

 

「今日は本当に最高のパフォーマンスを表現してくれた。ファン、サポーターに最高のサッカーを見せてくれた」

 ケヴィン・マスカット監督が絶賛したのも頷ける好内容だった。

 

 

マリノスは序盤からチャンスの山を築いていく。前半に鼻ったシュートは10本だが、そのうち7~8本は決定機としてカウントできるもの。

15分、喜田拓也が浮いたボールをボレーで狙って際どいシュートを放つと、チームの勢いは加速した。京都サンガF.C.のプレスをしっかり攻略し、相手陣内でゲームコントロールしていく。

 

 

その際、ミドルパスを有効活用した点も見逃せない。GK高丘陽平が開始8分にセンターサークル付近のレオ・セアラに矢のようなフィードを通すと、足元の技術に長けるGKの存在はその後も相手のプレスをかわすのに一役買った。中長距離フィードが得意なエドゥアルドと岩田智輝のセンターバックコンビの働きも見事だった。

 

 

その結果、フィールドプレーヤーのほとんどにゴールチャンスが訪れる。レオ、仲川輝人、宮市亮の3選手はいつゴールネットを揺らしても不思議ではなく、中盤では前述した喜田の惜しいシーンだけでなく渡辺皓太も決定機に絡んだ。

 

 

ようやく結実したのは41分。エドゥアルドの素晴らしい縦フィードから宮市が相手の背後を取り、バックパスの先に待っていたのは左サイドバックの小池龍太。「コースというよりは思いのほうが強かった」と振り返る渾身の右足シュートは逆サイドネットに突き刺さり、均衡を破る。

 

 

小池龍は早くも今季3点目。これは仲川輝人やエウベルに並ぶゴール数で、キャリアハイとなった昨季の4点にあと1点に迫った。

「F・マリノス加入後は得点を決める回数が増えて、それによって評価が上がる、違った世界が見えることもすごく感じている。ゴールという数字で違った世界が見えてきて発見もあった。自分が得点する、自分の価値を上げるプレーは意識していて、今季はそれを大事にしようと思って臨んでいるシーズン」

 かつてのインタビューで語っていたとおりに、背番号25の価値は高まるばかりだ。

 

 

 

 

最近2試合の鬱憤を晴らす最高の夜に

 

後半最初の決定機は49分。左サイドでの複数人が絡んだパス交換から、最後は中央に潜り込んだ右サイドバック松原健がダイレクトでフィニッシュする。シュートこそ枠の上へ逸れたが、小池龍からのお膳立てを受けたシュートシーンは胸アツだった。

 

 

 

ヨコエク

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