必要なのはマリノスファミリー全体のエネルギー。 強いマリノスを示さなければいけない一戦だ [J15節 京都戦プレビュー]
4試合ぶりのホームゲームをきっかけに
難しい流れになっている感は否めない。
3-0から後半だけで3失点して引き分けた前々節の浦和レッズ戦、スローインから手痛い失点を食らって敗れ、さらに退場者を出してしまった前節のアビスパ福岡戦。1分1敗という戦績以上に、流れとリズムが悪い。
ただチームを取り巻く空気から深刻さは感じられない。昨日、メディアに公開された練習では選手たちの真剣な表情と、その合間には柔らかい表情もあった。
中心選手のひとりである松原健は冷静に言う。
「すべてが悪いわけではない。自分たちらしいプレーができている部分もあるので、しっかりそこにフォーカスしてやっていきたい」
反省や修正は必要だが、収穫や手ごたえまで手放してしまうのはもったいない。浦和戦の前半は相手を圧倒し、だからこそ3-0でハーフタイムを迎えた。福岡戦にしても、序盤からテンポ良くボールを動かし、相手の急所を突くような縦パスが入っていた。
ちょっとしたところからボタンを掛け違えた結果の最近2試合で、その程度であればホームゲームの空気がすべてを好転させてくれる期待がある。
4試合ぶりのホームゲームは、ニッパツ三ツ沢球技場で開催される。ファン・サポーターの後押しを感じるには絶好の舞台で、いま必要なのはマリノスファミリー全体のエネルギーだろう。
京都サンガF.C.は昇格組だが、8ゴールで得点ランキング1位タイのピーター・ウタカをはじめ、決して侮れないチームだ。それでも畠中槙之輔は自分たちの力を信じ、言葉を発した。
「(京都は)個の力で点を取れる選手が前線に揃っていて、監督としてもアグレッシブで勢いを持って臨んでくるチーム作りをしていると思う。自分たちはそれを上回る熱量を持って、強いマリノスを示せればいいかなと思う」
そう、強いマリノスを示さなければいけない一戦だ。
ロペス不在のストライカーポジションを務めるのは……
今節はアンデルソン・ロペスが出場できない。ここまで7ゴールを記録している得点源を欠くのは大きな痛手だ。
「誰が出てもマリノス」
今季の方向性であり、合言葉になっている。たしかにスタメンとサブの垣根がないチーム作りは順調で、多くの選手が戦力として計算されている。
しかし唯一、ストライカーだけは例外かもしれない。どの時代も、どの国も、どのリーグも、得点を決める選手は特別だ。スコアラーの大部分は才能によって形成されていて、だからこそ市場価値は他のポジションと比較にならない。
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