「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

「もっともっと、という気持ちは強くなりました」 Jリーグ初先発から約2ヵ月。角田は濃密で充実した時間を過ごした [角田涼太朗インタビュー(前編)]

【角田涼太朗選手インタビュー(前編)】

実施日:5月5日(木・祝)

インタビュー・文:藤井 雅彦

 

いま、マリノスで最もアツい男かもしれない。

ベトナムを舞台に戦ったACLでは、たくさんの経験を得た。

 

©Y.F.M

 

初めての東南アジア。

初めての過密日程。

初めての得点。

初めてのサイドバック。

そして、初めての退場。

とにかく初めてだらけの濃密な3週間を、角田涼太朗が余すことなく語り尽くす。

 

 

 

 

戦いの地は日本から4,000km弱も離れたベトナム。東南アジアは人生で初めて

 

異国の地で過ごした時間が角田涼太朗に多くの経験をもたらした。

決して順風満帆ではなかった。苦い思いも、悔しい時間もそれなりにあった。それでも激動の3週間を振り返り、口をついて出るのはポジティブな言葉だ。

「3週間という時間の中で、本当に密度が濃いというか、いろいろなことがありました。自分がどれくらい成長したのか、目に見えるものとしてはまだ分かりませんが、間違いなくプラスの経験になったと思います。それをこれからのJリーグやキャリアで示していきたいです」

 

©Y.F.M

 

戦いの地は日本から4,000km弱も離れたベトナム。東南アジアに足を踏み入れたのは人生で初めてで、試合や遠征、あるいはプライベートの旅行でも未知の領域だった。日本の春先とは大きく異なる気候に順応するのに、少なからず時間がかかった。

「暑さはある程度予想していましたけど、18時や21時のキックオフでもすぐに息が上がってしまう感覚は初めて。最初はウォーミングアップでもすぐに息が上がって、日本の真夏でもあそこまで湿度は高くないと思います。少しずつ慣れていったとはいえ、キツいものはキツい(笑)。最後までラクになることはありませんでした」

 

 

22歳で初めて経験するACLの舞台。マリノスが属するグループHの4チームがベトナムで一堂に会し、中2日で6試合を戦う過酷な日程である。高校時代のインターハイを思い出す、心身ともにタフさを求められる設定だ。

「肉体的にはもちろんですが、精神的にも疲れるというか、ずっと気持ちを保っておく必要がありました。でも、たくさん試合を戦えるのは幸せなことですし、成長できる機会と考えていました。それに、もしパフォーマンスが悪かったとしても、連戦なので取り返すチャンスがすぐにある。これはチームとしても同じで、序盤はF・マリノスのサッカー、内容をなかなか表現できませんでした。ただ、すぐに試合があるので落ち込んでいる暇はありません。試合をこなすごとにパフォーマンスを上げていけたのは、連戦のおかげだったかもしれません」

 

 

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