Jリーグとは異なるACLの外国籍選手枠。 試合ごとに5選手中3選手をセレクトしていくマネジメントが鍵を握る [ACL GS1節 ホアンアイン・ザライFC戦プレビュー]
2年前とは異なるレギュレーションの中で
いよいよアジア制覇へ向けた戦いが幕を開ける。マリノスにとっては2020年以来、2年ぶり5度目のACLだ。
一昨年はラウンド16で韓国Kリーグの水原三星に敗れた。グループステージ6試合と、逆転負けした水原三星戦もアタッキングフットボールは一定以上の効力を発揮していただけに、悔しい幕切れとなった。
月日は流れ、約1年半が経過。依然として世界はコロナ禍のため、マリノスが所属するグループHはベトナムでの集中開催という形で予選6試合を行う。そして各グループ1位に2位の上位3チームを合わせた東地区8チーム(西地区も8チーム。計16チーム)が8月に中立地で集中開催される決勝トーナメント(決勝戦を除く)に進出できる。
現地入りしてからのトレーニングでは連日にわたってスコールの洗礼を浴びているという。それもそのはずで、この時期のベトナムは雨季にあたる。試合日の天候も見通しが立たず、ピッチコンディションが悪化する可能性も否定できない。あまり喜ばしい情報ではないものの、本当の意味でクオリティが問われる状況をむしろ“やりがい”と受け止めたい。
ACLとJリーグで異なる点を挙げると、試合メンバーが18人から21人に増える。つまりベンチメンバーが7人から10人に増えるという意味である。これは間違いなくマリノスにとって追い風のレギュレーションで、分厚い選手層を存分に発揮できるだろう。
反対に、JリーグとACLで外国人枠の適用人数が異なるのは不安材料かもしれない。
前者が5+1(Jリーグ提携国)であるのに対し、後者は3+1(アジア枠)だ。これにマリノスを照らし合わせて考えると、所属するブラジル人5選手が同時にピッチに立つのは不可能。試合メンバー21人に対して3人の外国籍選手を選ぶ決断が求められる。
前回出場時と異なるのは、試合ごとに外国籍選手を入れ替えることができる点。2020年度大会はマルコス・ジュニオール、チアゴ・マルチンス、エリキの3選手が外国人枠で、ティーラトンをアジア枠として登録した結果、ジュニオール・サントス(現・サンフレッチェ広島)を登録外にせざるをえなかった。
だが今大会は5選手全員を登録できる。その上で、試合ごとに3選手を選ぶという作業になる。
例えば、第1戦がマルコス・ジュニオール、アンデルソン・ロペス、エドゥアルドの3選手で、第2戦はレオ・セアラ、アンデルソン・ロペス、エウベルの3選手かもしれない。第3戦以降も右に同じだ。
全体の編成バランスを考えながら試合ごとに5選手中3選手をセレクトするルールは、チーム運営における大きなポイントになる。
中2日で6試合を戦うためのマネジメントを考える
チームは11日深夜に日本を発ち、空路でベトナムへ入った。時差は2時間とさほど大きくないので、時差ボケなどの心配はほとんど考える必要がない。
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