近い将来、トリコロールの最終ラインを統率する男。 苦労も失敗もすべてを経験に変えて、背番号33は大きくなっていく
清水エスパルス戦の試合終盤は、両足がつっていた。自陣で倒れて動けなくなり、相手選手に回復を促してもらう場面も。それほど疲労困憊状態に陥っていたが、最後まで戦い抜いてクリーンシートで手にした勝利は、格別の味だった。
「5連戦のラストということでチーム状況も満身創痍という言葉がピッタリだったと思う。その中で初めてチャンスをもらえて、個人的にはホッとしたというのが試合を終わってみての感想」
畠中槙之輔の負傷が癒えず、實藤友紀やエドゥアルドも連戦をこなすのにコンディション万全ではなかった。そこでケヴィン・マスカット監督は角田涼太朗の先発起用を決断する。少なからずプレッシャーがかかる状況ながら期待に応える好パフォーマンスで2-0の勝利に貢献したのだから、安堵が先に来るのも頷ける。
初スタメンを告げられた際の心境を「試合に出ることを目指して毎日練習していたのでうれしかった。ただ、去年の夏に加入してからここまで時間が経ってしまって、緊張というか不安も少なからずあった。うれしさと不安と半々くらい」と明かし、正直な心境を吐露した。
もちろん自信を失ったわけではない。Jトップクラスの環境で練習することで成長を実感できる部分もあった。だが公式戦という舞台で力を発揮しなければ、本当の意味での手応えは得られない。だからどんなに充実した練習ができていても、それだけで満足することはできない。
昨夏にプロ契約を締結した。当初の予定よりも約半年前倒しプロの世界に飛び込んだがのは「1日でも早くトップレベルでプレーするため」。それなのに出場機会を得られない状況に悶々とした日々を過ごすことに。
開幕前の言葉が印象的だ。
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