「ただ純粋にサッカーが上手くなりたいと思うことが多いです。自分が生き残っていくためには日々成長しないといけない」 [渡辺皓太インタビュー(前編)]
【渡辺皓太選手インタビュー(前編)】
実施日:2月3日(木)
インタビュー・文:藤井 雅彦
昨季終盤、あのイニエスタや優勝した川崎フロンターレと堂々渡り合った。
ひと際目立つパフォーマンスが代表スタッフの目に留まり、久しぶりに日の丸のユニフォームに袖を通す。
異なる空気を吸い、新たな刺激を受け、F・マリノスに帰ってきた。
しかし、現状に満足することはない。
むしろ「危機感が消えたことはない」と言葉を振り絞る。
「もっと完璧な選手になりたいし、もっとチームメイトに信頼される選手になりたい」
自身が納得するその日まで、上を目指し続ける。
誰もが認める才能が輝きを放つのは、間もなく幕が開ける2022シーズンだ。
――1月に日本代表候補に選出され、国内組の合宿に参加しました。日本最高峰の空気を吸った感想を聞かせてください。
「僕にとって、あの場所に行くことに意味がありました。日本のトップクラスでプレーしている選手ばかりが集まっている環境で、たくさんの刺激を受けました。わずかな時間でしたが、一緒に過ごすことで高い意識やピッチ内外での一つひとつの行動が勉強になり、そういったレベルの選手が残っていく世界だなと肌で感じることができました」
――新鮮な驚きや発見もあったのでは?
「当然のことかもしれませんが、みんなが自分自身と向き合っていました。普段どういったトレーニングをしているかという話も聞けましたし、練習中だけでなくその前後も自分のパフォーマンスを向上するために努力を欠かさない。試合や練習だけでなく、目に見えないところで努力している人がそのステージまでいけるんだな、と」
――差を感じる部分が多かったのでしょうか?
「僕は体が大きくない。だから体の使い方などは改善すべきところだらけです。ただ、そこは努力次第でもっと伸ばせると思いますし、もっともっと高めていきたい。課題が明確になったという意味で、とても貴重な時間になりました」
――その反面で、通用すると感じた部分もあったのでは? 練習試合では得点も決めていますし。
「うーん、どうですかね……。練習する時間が少なかったですし、プレシーズンということもあって、みんなベストコンディションではありませんでした。だから現在地を計りづらい部分はあったと思います。しいて挙げるとすれば、細かいコンビネーションやボールを持った時のプレーは、通用したというかある程度できた感覚があります。でも、まだ確固たる武器には達していない。そこをさらに高いレベルに持っていきたい」
――レベルの高い選手と一緒にプレーして、さらに欲が出てきたのでは?
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