「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

「自分が18歳の時、30歳の選手はだいぶベテランに感じていました。でも『漢は30から』と誰かも言っていたので(笑)」 [松原健インタビュー(後編)]

【松原健選手インタビュー(後編)】

インタビュー・文:藤井 雅彦

 

 

 

クラブから契約更新が発表され、松原健が2022シーズンもマリノスの一員として戦うことが決まった。

2017年の加入から6年目に突入し、連続在籍年数では喜田拓也に次ぐ2番目に長い選手に。

新シーズンも小池龍太らと切磋琢磨し、マリノスの右サイドを支える。

リーグ奪還、そしてアジア制覇に向けて、背番号27が力強く次の一歩を踏み出す。

 

©Y.F.M

 

 

パフォーマンスの波を小さくすることが永遠の課題

 

――横浜F・マリノスでの5シーズン目が終わりました。喜怒哀楽が詰まった5年間だと思いますが、振り返ってみていかがですか?

「F・マリノスに加入してからは貴重な経験ばかりさせてもらっています。もちろん大分トリニータやアルビレックス新潟でもさまざまな経験をさせてもらいました。でもF・マリノスでは加入した2017年のシーズンに天皇杯決勝まで進み、2018年はルヴァンカップ決勝の舞台に立たせてもらいました。そして3年目の2019年にリーグ優勝できて、2020年はコロナ禍の中でACLを戦い、5年目の今年は優勝こそ手が届かなかったですが2位。とにかく内容の濃い5年間を過ごしていると感じています」

 

 

――連続在籍6年目は喜田拓也選手に次ぐ2番目の長さです。感慨深い気持ちもあるのでは?

「F・マリノスの協力店で食事をしている時にポスターが飾られていて、それが数年前のポスターだと『今もいるのは5人だけだ!』みたいなことはあります。選手の入れ替わりについてはいろいろな事情があって、ステップアップで移籍を決断した選手もいれば、とにかく出場機会を求めた選手もいます。でも僕は選手の入れ替わりについてネガティブな発想はありません。僕だけでなくチームメイト全員が仲間の決断を尊重しているはずです」

 

 

 

――選手が毎年入れ替わるように、今年のように監督やフロントが代わることもあります。選手としてどのように受け止めていますか?

「F・マリノスのスタイルというかフィロソフィーはもう確立されていて、チームの土台は出来上がっています。それはボス(アンジェ・ポステコグルー前監督)が残してくれたものであり、小倉さん(勉/スポーティングダイレクター)をはじめとした強化部の方々の努力もあったと思います。それをしっかり引き継いで、進化させていくのが自分たちの役目です。どの立場であれ、一緒に戦ってきた仲間と別れるのは寂しいこと。でも、ここ数年は誰かが抜けても、入れ替わるようにして高い能力を持った選手がチームに加わって、そのスピード感は本当にすごいと思います」

 

 

――2月に29歳の誕生日を迎えますが、学年としては30歳になるシーズンですね。

 

 

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