「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

(ACLの外国籍枠のため他チームへ移籍したパク選手やエジガル選手について)「本当はみんなで力を合わせて戦いたかった。彼らの気持ちを背負って戦わなければいけない」 [仲川輝人インタビュー(後編)]

【仲川輝人選手インタビュー(後編)】

実施日:117日(土)

インタビュー・文:藤井 雅彦

 

 

前回よりつづく

 

 仲川輝人が公式戦のピッチに帰ってきた。

 復帰してからの3試合は途中出場だったが、随所に見せたキレのある動きは得点の匂いを十分に感じさせるもの。

 来たるACL再開に向けて、徐々に機運が高まってきた。ここまでの悔しさをぶつける日は、すぐそこに迫っている。

 そしてインタビュー最後に、ある宣言をしてくれた。覚悟と決意を持って、背番号23はアジアの舞台で輝く人となる。

 

 

――11月下旬からAFCチャンピオンズリーグ(以下、ACL)が再開します。仲川選手のモチベーションを聞かせてください。

「今の僕たちにとって、目に見える目標はそこ(ACL)しかない。去年はJリーグで優勝してファン・サポーターと喜びを分かち合えたけど、今年はACLしかチャンスが残っていない。何が何でも勝ち獲らなければいけない大会だと思っています」

 

――昨季はクラブにとって15年ぶりの優勝でした。あらためて『勝つ喜び』を知ったのでは?

F・マリノスは常勝軍団。勝たないといけないチームだと思っていますし、常にタイトル争いをしないといけない。リーグ戦もカップ戦も、すべてのタイトルを獲る気持ちで戦わなければいけないチームです。そういうチームになりたいし、自分がしていきたい。今年は全タイトルを獲る気持ちで臨んだけど、ここまで悔しい結果になってしまっています。残されたACLというタイトルを獲るためにチーム一丸となって戦いたいですし、自分はケガで離脱している場合ではありません」

 

 

――2月の話ですが、マリノスはここまでグループリーグを2連勝と絶好のスタートを切りました。その2試合の感想を聞かせてください。

「アジアの戦いではJリーグほど研究や対策をされていないと感じた2試合でした。やはり各国のチャンピオンクラスが出場する大会なので、それぞれのチームにしっかりとしたスタイルがあります。まずはそれを前面に押し出して戦うチームが多いので、相手に合わせるよりも自分たちの戦い方を貫いた結果、真っ向勝負になる。2連勝した試合に関して言うと、質の部分で相手を上回ることができたのかなと。最高のスタートを切れただけにしばらく中断してしまったことが残念だけど、グループリーグ突破に向けて優位な状況なのは間違いない。再開初戦の上海上港戦をしっかり勝ち切ることができれば、そのまま勢いに乗っていける。反対に、絶対に気を抜いて臨んではいけない一戦でもあります」

 

 

――ACL独特の雰囲気を感じた部分はありましたか?

「初戦の全北現代戦はアウェイゲームだったので、やはり日本で戦うのとは違う独特な雰囲気を感じました。例えば韓国では女性の声がたくさん響いていて、日本とは少し違いました。僕はそういったことを楽しめるタイプなので、カタールでの集中開催ということになったけど、それはそれで楽しんでいきたいと思っています。中立地なのでどのチームにもホームアドバンテージはない状況になる。ただF・マリノスが2連勝しているのは事実なので、相手は高いモチベーションで臨んでくるはず。その中でどれだけ自分たちのスタイルである『アタッキングフットボール』を見せられるかがポイント。スタジアムや環境面など実際にやってみないと分からないことはたくさんありますが、その中でも自分たちを信じて前向きに戦います」

 

 

――パク・イルギュ選手やエジガル・ジュニオ選手はACLでの外国籍枠というハードルもあり、他チームでプレーする道を選びました。彼らの思いを背負って戦う覚悟は?

 

 

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