「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

「シャワールームでは『もっとこうしよう』という話が自然にできていた」(俊輔)・「去年よりもコンビネーションが高まっている」(マルキ)+冨澤・中澤他 

 

【players voice DF 22 中澤 佑二】

――雨の中でのゲームだった

「このグラウンドなので広島はやりたいサッカーができなかったと思う。ロングボールを蹴っても広島の前線は高さのある選手がいるわけではないので。いい天気だったら分からなかった」

――惜しいシュートを放つ場面も

「個人としてはこのピッチなので相手ゴール前ではシュートを考えた。打てば何か起きるかなと。ヘディングはシュン(中村)がいいボールを上げてくれたので決めないといけなかった」

――後半立ち上がりの失点については?

「なぜ僕たちが失点したのかを考えないといけない。クロスを入れさせたことも問題だけど、こぼれたところに誰もいないことも問題。僕のポジションが悪かったのか、それとも誰かサボっていたのか。これからを考えた上でもシビアにやっていきたい」

 

【試合を終えて】
樋口 靖洋 監督

「昨年の王者にウチの今の力をぶつけ、倒そうという強い意気込みでこの試合に臨んだ。晴れた天候なら相手の[4-1-5]からの崩しの形やパスワークを警戒していたし、難しい状況になると予想していた。前半は少しボールが動いたものの、後半は動かなくなった。それでセカンドボールの奪い合いになりタフなバトルとなったが、ウチの選手はしっかり切り替えてリスク管理とシンプルなプレーをチーム全体で共有できたことが勝因。(今季初先発の齋藤について)彼は左サイドから相手を切り裂くドリブルを持っているし、相手の裏を取るのがうまい。そこをドゥトラがうまく使って裏を取るコンビネーションは昨年から良かった。ただ、今季はここまで彼はけががちだったし、90分戦える感じではなかった。そこも癒えてきたということで、今日は先発させた。特に難しい相手だったし、ミキッチの位置を下げることも考えて彼に前に行かせようと思った。90分持つかどうかというリスクはあったが、思い切って使ってよかった。(中村が引いてプレーすることが多かったが)今日はたしかに引いたプレーが多かったかもしれない。ただ、それでも今季はそれほど下がることは多くはないと思っている。彼が下がっても中央で360度ボールに関わることができれば、リズムを作ってくれる。下がりすぎてマルキーニョスとの距離が広がりすぎるとよくないが、中町や兵藤が絡んで距離感を保ってくれた。チームとしての役割の中でうまくローテーションができて、全体の距離感を保っていると思う」

FW 18 マルキーニョス

「リーグ戦が始まって連勝を続けていくのはとても難しい。でもそれができて嬉しく思う。こうして勝っているチームは過去にもあったと思うが、自分たちは現在それができている。歴史に名前を刻み込めるようにしていきたい。(外国籍選手の得点数新記録について)素直にとても嬉しい。でも自分一人でやっているわけではない。これまでの努力とチームメイトのおかげだと思っている。チームとしては去年よりもコンビネーションが高まっていると思うし、もっと良くしていきたい」

MF 25 中村 俊輔

「前半からピッチに水がたまっていて、自分のプレーはできなかった。それでもスイッチ役になりつつやることができた。広島や浦和の戦い方の免疫がだいぶできてきた。青山くんがけがでいなかったのがデカい。でもアウェイで3-1で勝ったのは大きい。連勝しているからといって浮かれる雰囲気はないし、大人のサッカーができるようになってきている。今日も試合後のシャワールームでは『もっとこうしよう』という話が自然でできていた。勝っているからこそやるべきことをやらないとレベルが上がらない」

MF 27 富澤 清太郎

「相手は縦パスを入れて、そこからの複数の選手のコンビネーションで崩すサッカーをしてくる。だから、それをさせないことが大事だった。なるべく相手のコートでサッカーをして、しっかりプレッシャーをかける。引くという考えではなく、なるべく相手の陣地でサッカーをすることを心がけた。今日は雨が降っていたけど、晴れていてもそのプランだったと思う。サッカーは考えてやるスポーツ。ウチは入ってきたボールに対してつぶすことができるチームで、それはボンバー(中澤)と(栗原)勇蔵が強いから。ボランチとしてコースを切りつつ、縦パスを入れられても後ろがしっかりつぶせるような守り方をした。相手がより難しくなる状況を自分たちで作り出せた。マチ(中町)のゴールはすごく良かった。オレの得点はあんまり意味ないです。追いつかれちゃったから。まぁ、日々の筋トレの成果じゃないですか(笑)」

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