【沖縄・国頭キャンプ】東慶悟インタビュー 「Football Life~あの日の誓いから~」
苦しんで悩んで、また苦しんで・・・・・・。苦味を知るから勝利の美酒の甘美な味が一層うまくなる。そんなサッカーと、人生は分けて考えていた。でも、気づいたら一緒くたになってきたのかもしれない。家族のために、仲間のために、ピッチの外の出来事で、また力をたくわえる。
東に慶びを悟ると書く。子どもを抱き上げた、その手で今度はシャーレを、と願う。
付き合いも11年目に突入した。毎年、沖縄・国頭キャンプで聞いてきた話を懐かしく思えた。なぜなら慶悟が吐き出した言葉で、彼が歩いてきた道のりが描かれたから。
2014年8月にプロ入り後初の長期離脱となる右太ももの筋挫傷を負った。全治約6-8週間の診断結果が下る。予定通り2か月後に復帰はしたものの、定位置を奪われたまま残りのシーズンは途中出場を繰り返した。
「そこで、初めてこのままじゃダメだと思った」
そのタイミングで、コーチのブルーノ コンカ(当時)に「ちょっといい?」と呼び止められる。
「慶悟は試合中、あんなに頑張るのに、なんで毎日の練習を全力で取り組まないんだ?」
痛いところを突かれた。その日から目の色を変え、毎日の過ごし方も変えた。日々学び、感謝し、汗をかいた。ポケットに突っ込んだ手を出して歩き始めると、景色も変わった。「もともと、人に関心を持つタイプじゃなかった」というが、すぐに多くの手本が近くにあることに気づく。
そして、翌年の沖縄・国頭キャンプだった。「歩きながら話そうか」と始まった取材で、その言葉を聞いた。
「見ててよ、オレ毎日全力でサッカーと向き合うから」
東京の10番は、今年も全力で日々と向き合う。あの日の誓いはいまだに続いている。
◆手にした新たなモチベーション
―まずは第二子誕生おめでとうございます。
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