You’ll Never Walk Alone Magazine「ユルマガ」

林彰洋インタビューvol.3「木木の本懐~ラストメッセージ~」

 

 復活ロードをひた走ってきた。だが、帰ってきた場所に林の椅子はなかった。チームからは今季限りでの契約満了を伝えられ、最終節後のミックスゾーンで報道陣に囲まれた林はこう言葉にした。

 

「チームの判断は理解できる。2年間、使いものにならなかった選手がシーズン終盤に復帰し、それで契約を延長できるとは思わない。次のチームで活躍して後悔させることが最大の恩返しだと思っている」

 

 ふつふつと湧き上がってくる試合出場への渇望。そして、「FC東京を倒したい」という思い。来季からは仙台へ、新たな旅立ちのときを迎えた。リスタート、いやいやこれはリベンジなんです。

 

◆ありがとうから始まるリベンジ

 

―契約満了を発表し、青赤の林彰洋としての最後の試合を迎えます。

「サッカー選手でいることはできませんでしたが、プロという肩書きを持っていたこの2年でサポーターには救われました。それを経験しているからこそ、12月のオフに入って移籍先が決まってコメントを出して終わらせるという気持ちにはなれなかった。強化部からは『アキが契約満了のリリースを出す、出さないも含めて決めてくれ』と言われたけど、発表する以外ないと思っていました。大々的に送り出されたいわけでもなかったし、ただ気持ちを伝えたかっただけなんです。ここで一区切りになることをサポーターの皆さんも理解した上で、最後を迎えたかった。でも、マイクを握って喋りたくはありませんでした。きっと言葉に詰まっちゃうし、泣いちゃうから(苦笑)」

 

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