2024.08.07

2024　7月連戦Column：7/6～7/20（改ページあり）【天皇杯関連箇所まで無料公開】

2024年08月07日 14時00分　
カテゴリ： COLUMN • MATCH
タグ : FC東京 • J1 • Jリーグ • photo • pickup • アルビレックス新潟 • ガンバ大阪 • サッカー • ジェフユナイテッド千葉 • 国内サッカー • 天皇杯 • 東京 • 柏レイソル • 鹿島アントラーズ • ＦＣ東京

Photo by HIROTO TANIYAMA（撮影：谷山央人）

　前回のまとめコラムではカップ戦連戦期間からシーズン折り返し後のJ1第21節アビスパ福岡戦までを振り返りました。今回は7月におこなわれたリーグ戦3試合と天皇杯1試合について振り返っていきます。またリニューアルに伴い、まとめコラム形式での振り返りは今回で終了し、今後は1試合ごとにReviewをお送りしていきます。

◆7/6柏H～7/10千葉（天皇杯）

　このところ、守備への取り組みが目につくようになってきたFC東京。
特に中断期間明け初戦となる8月7日開催のJ1第25節ガンバ大阪戦に向けてはミドルサードでの守備を中心に整備していましたが、もとを辿ると5月31日の第17節でサガン鳥栖を前からのプレスで嵌めた辺りから。ただそこから順調に積み上がったかと言えばそうでもなく、第20節の北海道コンサドーレ札幌戦までリーグ戦で3勝1分としたあと、第21節アビスパ福岡戦では相手の守備にパスを寸断されるなどして無得点の敗戦。そこからの改善を期して臨んだ第22節が、日立台の柏レイソル戦でした。

　この柏戦、最終ラインから右の外を使って回し、最後は安斎颯馬の右からのクロスをディエゴオリヴェイラが頭で決める流麗な攻撃で、まさに「うまくいく時はうまくいく」と、よく東京の選手が言うそれが出ての先制点。ここまではよかったのですが、先制アシストの安斎が柏のジエゴへのパスを許したところからマテウスサヴィオにボールをゴール前正面で持たれる。そしてスーパーなパスを出される、という形でジエゴにほぼフリーでシュートを撃たれてしまう。白井康介のスライディングは間に合いませんでした。「ディエゴとは、オレのことかとジエゴ言い」。ふたりのDiegoが1点ずつを決める。日立台のこの対戦カードは撃ち合い、点の獲り合いになる傾向が強いように思いますが、まあどちらかと言えば東京のほうが不安定でした。

　東京の2失点目は野澤大志ブランドンが勇気をもってつけたタテパスをカットされてのもの。チャレンジをやめるべきではないですが、さすがにこのミスは痛かったですね……それでも岡哲平がセットプレーからのヘディングシュートを決め、このJリーグ初ゴールで同点に追いつき、一気に勝ち越そうとする雰囲気。ただ、このあと東京は押し込まれた状態から、浮き球の落としを戸嶋祥郎に決められて万事休す。2-3で敗れました。

　2失点目はボールを保持するチームの“あるある”で、これに関しては仕方ないと割り切ることも出来ますが、右サイドを衝かれた1失点目、自陣に引いた状態で守りきれなかった3失点目は守備が整備されていない結果と考えるべくですし、「うまくいく時はうまくいく」以外の、相手を見てつくっていく攻撃が出来ず、俵積田晃太の単騎突撃からのクロスバーを叩いたシュート以外に見せ場が乏しかったことを考えれば、相手のウイークに合わせて誰がどこをどういう手順で攻めるという機構的な部分の不足を実感せざるを得ず、いい面も出てきているが、同時に不足も感じるという、スコア上は接戦でも、課題を認識せざるをえない試合となりました。

　つづく天皇杯3回戦ジェフユナイテッド千葉戦は柏戦とはメンバーが替わり、さらに内容が悪化。コンディションの問題もあったのかもしれませんが、意図のある攻撃を繰り出してくる千葉に圧倒される内容で敗れてしまいました。試合後に岡庭愁人、品田愛斗と少し話しましたが、現在は千葉でいい経験が出来ているようで、おそらく今年いっぱいはあのクラブで過ごすことで個人として成長を遂げるのではないかと思います。つくづく、いいクラブにお世話になっていると感じる、フクアリの一夜でした。

●柏戦