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多摩川クラシコを前に高宇洋と三浦颯太が対談【2024 News/無料公開】

 

高宇洋(左)と三浦颯太(右)。撮影:後藤勝


 第44回多摩川クラシコを8日後に控えた8月3日、小平グランドでFC東京の高宇洋と川崎フロンターレの三浦颯太が対談をおこなった。高は川崎フロンターレU-12とU-15で育ちながら東京のトップチームに加入、一方の三浦はFC東京サッカースクールアドバンスクラスとFC東京U-15むさしで育ちながら川崎のトップチームに加入と、育成年代にはライバルだったクラブに現在所属しているという共通点がある。
 
◆対戦相手は古巣
 
 高と三浦はそれぞれ小学生同士の多摩川クラシコである“コラシコ”に出場した経験がある。また、いちサポーターとしてはゴール裏で応援していた身であり、多摩川クラシコとなれば相手に対してブーイングを飛ばしていた立場。東京と川崎が激突した2009年のナビスコカップ決勝では、高は川崎側で悔しさを噛み締め、三浦は東京側で歓喜にむせんでいた。つまり現在は愛着ある古巣を敵に回す“ねじれ”現象が生じている。
 
 しかしもちろん高は東京のために川崎と、三浦は川崎のために東京と戦うことにためらいはない。ヴァンフォーレ甲府から川崎への移籍を「J1で出来るということはサッカー選手として嬉しい」と喜んだ三浦が「対戦相手がFC東京というのは自分にとって特別」と意気込めば、高は青赤のキャプテンとなったことに「より責任感を持ちながらチームを勝たせられる選手になっていきたい。ここから落とせないゲームがつづくので、しっかりと勝ちきれるようにやっていけたら」と、再開初戦のガンバ大阪戦、多摩川クラシコ、東京ヴェルディ戦がつづく8月に向けて意識を高めていた。
 
「ピッチ外でバチバチやっているのが多摩川クラシコという印象があるので、ブーイングで迎えられるほうがいいですね」(高)
「ぼくは優しくしてほしいです。知っている人は拍手してほしい」(三浦)
 
 試合当日に望む迎えられ方は対照的だが、この対戦にかける想いの強さに違いはない。それぞれが属する旗のもと、相手のアカデミー出身であるふたりが、決戦の日に向けて気持ちを高め合っていた。
 
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