川岸滋也代表取締役社長との包括連携協定に関する質疑【締結式レポート第2報/無料公開】
──個別の取り組みではない「包括連携協定」を結んだことをどう受け止めているか。
知事にも触れていただきましたけれども、プロスポーツクラブとしては初めてのことですし、クラブとして本当に嬉しく思っていますし、光栄に思っています。ほかの企業さんと比べてちがうのは、スポーツクラブであり、ホームタウンの方々にささえていただかないと成り立たないものですから、そこの活動を東京都といっしょに24年間つづけてきたところを評価していただけたのかなと思います。今回の締結にあたっても、全体の枠組みがあったほうが個別調整をしていくと、よりやりやすいよねと、そういうところをお互いに握れたなかでのことですので、これはそういう意味合いだと理解しています。東京都の方からも様々な連携の依頼は常に受けているところで、それをより加速させ、取り組みを強化出来るのではないかと期待しています。
──広い東京にあって「FC東京=東京」の図式を成り立たせるのは簡単ではないと思うが、今回の協定が結ばれた背景のように、やはり一つひとつを積み重ねていくしかないか。
空中戦と地上戦があると思うんです。
空中戦はたとえば、いろいろなところに広告を出していく、ネットで活動する、国立で試合をやってみる、そのように自分たちで広めていくことが空中戦だとすると、地上戦はやはり地域密着で、脚を使って汗をかいてやっていくことになると思います。東京都との取り組みは地上戦の範疇で、我々が都民のためのFC東京という存在を、あるいはFC東京=東京というところをめざすのであれば、ホームタウンである東京都との関係はものすごく重要ですし、スポーツの力で何が出来るのかをいっしょに考えていく、お互いに必要であるということは理解していますので、しっかりと東京都との連携を深めていくことが、「FC東京=東京」になっていくことの、絶対ではないにしろ、大きな要素になると思っています。
──今日は都知事との対話もスムーズだった。
だいぶ人前で話すことが増えたので、少しずつ慣れてきているということはあると思います。以前、セミナー等でビジネスパーソンに対して話すことはよくやっていたのですが、一般ユーザーの方やメディアの方に話すとなると言葉遣いが異なるので、どう伝えればいいのかを一年間模索してきたところです。ファン、サポーターの方にもスタジアムでお会いしたときに「もうちょっと役者になったほうがいいよ」とご指摘をいただいたこともあります。まだまだだと思っています。
──ところでミクシィの参画以来、スタジアム演出が甚だしく向上しているが。
私たちが参画し始めた2018年、2019年頃から少しずつプロモーションやマーケティングをお手伝いさせていただいていました。そここそがミクシィの特長やユニークネスであったりするので、しっかりやっていかないといけないと思っています。
いろいろなエンターテイメントがあるなかでなぜFC東京なのか? という理由づくりをひとつでもふたつでも、汗をかいてでもコストをかけてでもやっていかないと、お客さまに来ていただけないと感じています。
選手紹介のところも年々ハードルが上がっていくので(笑)、担当とも「来年はどうしようか……」と、よく話しています。今年に関しては昨年のものを超えられたようでよかったですが。映像演出も日々、しっかりと頑張っています。
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