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ペロッチ、東京への順応に問題なし。ルヴァンのホーム初戦で未来への一歩を刻めるか。【2023 ルヴァンカップEグループ第2節 FC東京vs.京都 Preview Part2/全篇無料公開】

 

撮影:後藤勝


 誰とでも朗らかに接し、明るさを絶やさないペロッチは、来日から2カ月ほどで早くも小平のアイドルになっている。とにかく愛嬌があって誰にでも好かれる性格だ。休日にはエンリケ トレヴィザンと街に繰り出すことが多く、新宿、渋谷、六本木に出没しているという。以前からグローリ、カイケ、エヴェラウド、レアンドロ ペレイラといったJリーグで活躍するブラジルの選手に、日本について伝え聞き、いつか来たいと思っていたのだとか……。治安のよさにも満足しているようで、日本への順応に支障はなさそうだ。
 
 まだ公式戦で決めたゴールはないが、潜在能力は高く、将来性はある。日本の才能ある若手がいつかは海外に出ていくのだと考えると、ペロッチにはディエゴ二世として鍛えていくだけの価値があると考えてもよいのではないか。
 
 リーグ戦の間隔が空いていることから、主力選手が数多くスターティングラインナップに名を連ねると見られ、若手に出場の保証はない。高卒、大卒の新人たちと同様、ペロッチに出場時間が保証されている状態ではないが、しかしたとえ数分間であっても彼はそれを糧にし、未来への第一歩とするだろう。以下、最新の一問一答をどうぞ。
 
◆ペロッチと一問一答(自ら質問した範囲のみ)
 

撮影:後藤勝


──名古屋グランパス戦は最後、アディショナルタイムの出場でほとんどプレー時間がなかった。悔しさは?
 
 もちろん試合に出たい気持ちは常にありますけど、ああいう展開もありますし、チームの事情、監督の戦略もあるので、そこは理解出来ます。そこに対して悔しいというより、仕方ない。チームなので。ただ、まだ私も来日して間もないですし、試合にもあまり出ていません。日本のサッカーは私がやっていたサッカーとはスタイルがちがっていて、なじまないといけないということがありますので、これからもっともっといいプレーをしてなじんで、チームに貢献したいと思います。
 
──ベンチには継続的に入っている。これを加入してきたばかりにしてはいい状況だと捉えるか、それともやはり短い時間でも1点を獲るくらいでなければならないと思うか、どちらか。
 
 私たちは与えられた時間が何分であろうとそのために準備をして、出場時間の中で精一杯尽くすことが役目だと思っています。それが5分だろうと90分であろうとそうです。得点に関して言えば、もちろん私はフォワードですから、毎回得点を爆発的に決めたいという気持ちはありますけど、みなさんおわかりのとおり、そんなに簡単なものではないですし、なかなかゴールというのは出るものではないですし。いままで、まだゴールは出ていませんけれども、運というか、試合によっては2、3点決められることもあるかもしれないですし、これは試合の流れだと、仕方がないと思っています。
 

撮影:後藤勝


──公開練習でいいシュートが決まった時はファンもどよめく。自分自身のパフォーマンスには自信があるのでは。
 
 いつも私が思っているのは、練習でやったことが試合のゴールにあらわれるということです。やっぱりいい練習をして、試合に備えたいですし、もちろん今日の練習が終わったら、また明日は今日以上にいい練習をしようと思っています。ゴールを決めたい気持ちはありますけど、ゴールが生まれないとしても、他のところでチームに貢献出来るようにと思っています。
 
──練習ではブラジル人だけでなく、日本の若手選手とも身体をくっつけてじゃれ合うようにコミュニケーションをとっているが、彼らともなかよくしようという心がけがあるのか。
 
 もちろん言葉はほとんどわからないですけど、来日してから、チームメイトや関係者の人は私に対して温かく接し、優しく受け入れてくれました。そのことにはあらためて感謝したいと思っていますし、ピッチ内でもいろいろな選手たちが自分のところに寄ってきてくれて、そういうふうにして気にかけてくれる、ちょっかいを出してくれるということがあります。シャペコエンセにいた時から、私も人の力を借りないといけないこともありましたし、もちろん自分にも人のために力を貸して上げたいという気持ちがあって、人に対して敬うという気持ちがありますので、色々な人と話したりふざけたり、コミュニケーションをとることを以来ずっとやっています。
 
──外観、街並みが東京に近いと感じるブラジルの都市は?
 
 やっぱりサンパウロですかね。大きな大都市ですから。まあ近いとは思うんですけど、東京とは全然比べものにならないです。
 
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「青赤20倍!トーキョーたっぷり蹴球マガジン」とは

 

「青赤20倍!トーキョーたっぷり蹴球マガジン」について

『青赤20倍!トーキョーたっぷり蹴球マガジン』は、長年FC東京の取材を継続しているフリーライター後藤勝が編集し、FC東京を中心としたサッカーの「いま」をお伝えするウェブマガジンです。コロナ禍にあっても他媒体とはひと味ちがう質と量を追い求め、情報をお届けします。

 

 

青赤20倍!トーキョーたっぷり蹴球マガジンは平均して週4回の更新をめざしています。公開されるコンテンツは次のとおりです。

主なコンテンツ

●MATCH 試合後の取材も加味した観戦記など
●KODAIRA 練習レポートや日々の動静など
●新東京書簡 かつての専門紙での連載記事をルーツに持つ、ライター海江田哲朗と後藤勝のリレーコラムです。独特の何かが生まれてきます

そのほかコラム、ニュース、などなど……
新聞等はその都度「点」でマスの読者に届けるためのネタを選択せざるをえませんが、自由度が高い青赤20倍!トーキョーたっぷり蹴球マガジンでは、より少数の東京ファンに向け、他媒体では載らないような情報でもお伝えしていくことができます。すべての記事をならべると、その一年の移り変わりを体感できるはず。あなたもワッショイで激動のシーズンを体感しよう!

 

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◎後藤勝(ごとう・まさる)
東京都出身のライター兼編集者。FC東京を中心に日本サッカーの現在を追う。サカつくとリアルサッカーの雑誌だった『サッカルチョ』そして半田雄一さん編集長時代の『サッカー批評』でサッカーライターとしてのキャリアを始め、現在はさまざまな媒体に寄稿。著書に、2004年までのFC東京をファンと記者双方の視点で追った観戦記ルポ『トーキョーワッショイ!プレミアム』(双葉社)、佐川急便東京SCなどの東京社会人サッカー的なホームタウン分割を意識した近未来SFエンタテインメント小説『エンダーズ・デッドリードライヴ』(カンゼン)がある。2011年にメールマガジンとして『トーキョーワッショイ!MM』を開始したのち、2012年秋にタグマへ移行し『トーキョーワッショイ!プレミアム』に装いをあらためウェブマガジンとして再スタートを切った。

 

■J論でのインタビュー
「ライターと編集者。”二足の草鞋”を履くことになった動機とは?」後藤勝/前編【オレたちのライター道】

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