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FC東京の一員としてのプライドを見せろ。寺山翼「4年間積み上げてきたものを表現したい」【2023 ルヴァンカップ第1節 C大阪vs.FC東京 Preview】

 

アルベル監督。撮影:後藤勝


 3月8日、FC東京はヨドコウ桜スタジアムでルヴァンカップEグループ第1節に臨み、セレッソ大阪と対戦する。ミッドウイークに開催される連戦となり、東京、セレッソともにリーグ戦とは大幅にメンバーを入れ替えることは必至。どのようなメンバーでどういう試合展開になるのか、アルベル監督、寺山翼のコメントを無料で掲載、木村誠二のコメントを途中まで無料で掲載したのち、展望をお届けする。
 
◆一問一答(後藤が質問した範囲のみ)
 
○アルベル監督
 
──特に中盤の人数が少なく、どうしてもリーグ戦のメンバーを一部使わざるをえないとは思うが、その運用が鍵となるのか。
 
 戦線離脱している選手がいるいないにかかわらず、ルヴァンカップは若手の成長を促す場として活かしたいというのは、私がもともと持っているアイデアです。もちろんいいバランスを保ち、若手選手だけにならずに、リーグ戦でなかなか出場の機会を与えられていない選手、加えて若い選手を融合させたかたちで臨みたいと考えています。
 
 ヨーロッパではインテンシティの高い試合を中三日で毎週連続2試合ずつプレーし、選手たちはそれに耐えています。私が明日狙っているのは、勝利をめざし、同時に若手選手にチャンスを与えて彼らの成長を促す、その両方のバランスをうまくとりながら試合に臨みたいということです。
 
 そこのバランスが保てずに、若手選手を起用しすぎてひどい試合をしてしまうと、若手選手は自信を失うことに繋つながってしまう。リーグ戦でなかなか試合のチャンスをプレイチャンスを与えることが出来ていない選手たちに関しては、やはり、この試合でプレーすることによって、いつでもリーグ戦でいいプレーを出来るような準備をしてほしいということもあります。
 
 サポーターのみなさんがタイトル獲得を願うのはもちろん、私も理解しています。ただ、いま我々が置かれているのは、このような状況です。Aチームが3チーム分あるようなチーム編成であれば物事は変わってくるわけですけども、決してそうではないです。
 
 けががつづいてるということは残念で仕方がありません。筋肉系のけががつづいているのは、とても残念です。中盤のポジションでけがが重なり、そして(松木)玖生がアンダー代表招集で不在ということが重なり、チームに影響を与えています。
 
 サポーターのみなさんにも理解してほしいのは、若手選手はプレーのチャンスがなければ成長しないということです。と同時に、リーグ戦でなかなか機会を得ていない選手たちにルヴァンカップでもプレーするチャンスを与えなければ、彼らがリーグ戦に向けていい準備を整えることも出来ません。
 
 カップ戦でいいプレーをする選手が現れたら、当然、その選手たちをリーグ戦でどんどん起用していきたいというのが私の狙いです。リーグ戦でプレーするチャンスに恵まれてない選手が、自分はリーグ戦でプレイするにふさわしいプレイヤーであるということを証明するチャンスにも明日なるでしょうし、と同時に、若手選手に関しては成長するチャンス、そしていいものを持ってるものを証明するチャンスになってくれることを期待します。
 
──起用される機会が増えてきている寺山選手のいいところは。
 
(頭を指さして)メンタル的な、その部分をとても気に入ってます。荒井悠汰はちょっとネジ1本とれてますけど、それはそれで私は気に入ってる部分です。この間の柏戦で、我々の東京のことをプレーが汚いチームだと批判がありますけれども、もし柏戦の審判がこの間の京都戦の試合を吹いたとしたら、一体何枚カードをポケットから出さなければいけなかったでしょう。ただ、京都戦ではカードが少なかったですよね。ですので、審判に関してはコメントしたくありません。
 
 サッカーというのはありとあらゆるものを乗り越えていかなければいけません。それは風もそうですし、ピッチコンディションもそうですし、審判の判定も然り、全てのものを乗り越えて勝利をめざさなければいけない。と同時に、自分たち自身のミスさえも、我々は乗り越えて勝利をめざさなければいけないスポーツだと思います。
 
○寺山翼
 

寺山翼。撮影:後藤勝


──中盤のリーダーシップをどうとるか。
 
 どんどん声をかけてチームの中で流動的に出来ればなと思います。ただ、ピッチに立っている以上は年齢は関係ないと思っているので。そこは年下であろうと年上であろうと、自分は常に要求はしていきたいなと思っています。
 
──中盤の底からチーム全体のタクトを握る立場でもあると思うが、どう引っ張っていきたいか。
 
 それは本当にプレーで示すしかないと思うので。ただ、求めるにしてもぼく自身が出来てなかったら周りに求めるのは不可能だと思うので、それはやっぱり自分のプレーをしっかりしつつ、周りにいい影響を与えられるようにしていきたいと思っています。
 
──あまり周りのことを気にしていないのだとは思うが、U-20日本代表で松木玖生や熊田直紀が活躍している状況で、東京にいる者として見せていきたいプライドは。
 
 プライドですか……(大学で)4年間積み上げてきたものは自分の中にあるので、そのしっかり積み上げてきたものというのを表現するというところと、やっぱりより成長したっていう姿を見せたいなというふうには思っています。
 
○木村誠二
 

木村誠二。撮影:後藤勝


──プレシーズンの時点ではメンバーに入れず、一時けがで別メニューとなり、バイオリズムとしては底から再び上がっていく、登り調子の入口に映るが……。
 
 でも、けがで出来なかったときも、身体を痛めたわけじゃなくて、ちょっと休み方も若干特殊な感じではあったので。調子が下がったとかではなく……(大事をとって?)大事をとってみたいな感じだったので、そんななんか、下がっちゃったみたいな感覚はなかったです。
 
──では、メンバー入りを虎視眈々と狙いつづけ、ようやくチャンスが来た、と。
 
 はい。やっと。やっと来ました。
 

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